「言葉がない。永遠に感謝」 降格決定のデポル・ファンからの拍手に感動のイニエスタ

2018年05月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「彼らにとって難しい状況なのに…」

スコアが4-2となり、勝負が決した86分にピッチに立ったイニエスタ。デポルティボ・ファンの盛大な拍手を「美しかった」と振り返った。(C)Getty Images

 敵地リアソールでデポルティボに4-2と勝利し、2シーズンぶり25回目となるリーグ優勝を決めたバルセロナ。先日、今季限りでの退団を発表した主将アンドレス・イニエスタにとっては、これがクラブでの最後のタイトルとなる。

 そのイニエスタの喜びのコメントを、スペイン紙『Marca』が報じている。

「僕たちは優勝にふさわしかった。2位以下に大きな差をつけての優勝だ。とても嬉しいよ。またリーガを制覇できて、すごく幸せな気分だ」

 コパ・デル・レイ制覇に続き2冠を達成したバルサだが、チャンピオンズ・リーグ(CL)では、ローマに逆転劇を許して準々決勝敗退。イニエスタは3年ぶり三度目の3冠で有終の美を飾ることはできなかった。

 だがイニエスタは、「どの大会にもそれぞれの難しさがあり、それぞれの価値がある」と語る。

「リーガとコパでは素晴らしいシーズンだった。うまくいかなかったところを改善して、チームは来シーズン、さらに前進するよ」

 ただ、その来シーズン、イニエスタはバルサにいないことがすでに決まっている。そしてどこにいるかは、まだ明らかになっていない。本人も「まだ分からない」と述べるにとどまった。

「シーズンが終わったときに、すべてがまとまっていることを願っているよ」
 
 確かなのは、イニエスタの計り知れない功績だ。それは、この日の敗戦で2部降格が決まったデポルティボのサポーターが、終了間際に交代でピッチに入るイニエスタに届けた盛大な拍手が示している。イニエスタは「言い表わすことができない気持ちだ」と、デポルティボのファンに感謝した。

「一人の人間として、アスリートとして、彼らにとって難しい状況なのに、みんなからああやって素晴らしい愛情を示してもらえて、本当に言葉がない。永遠に感謝する。とても美しかった」

 ただイニエスタは、「意見が変わることはない。自分とクラブにもっとも正直な決断をする」と、バルサを去ることに変わりはないとも続けた。

「良い気分でシーズンを終え、ワールドカップを戦い、それから別の冒険に臨みたい。この瞬間が永遠であってほしい。終わってほしくない。だけど、すべてのことには始まりと終わりがある」

 バルサでのサイクルを、まもなく終えようとしているイニエスタの未来はどこにあるのか。新天地に関する正式な発表が待たれる。
 

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