「日本とは当たりたくないね」UAEのザック監督がアジアカップ抽選会を前に本音をポロリ

2018年04月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「自分たちのスタイルを確立させることが、まずは先決」

自身2度目となるナショナルチームでの指揮。名将ザックは個性派集団のUAEをいかにして強豪へと仕立て上げるのか。(C)Getty Images

 来年1月から2月にかけてアラブ首長国連邦(UAE)で開催されるのが、アジアカップ2019だ。前回大会の日本はハビエル・アギーレ政権で臨み、ベスト8でUAEの後塵を拝した。その雪辱を果たすとともに、史上最多5度目の優勝を目ざす。
 
 本大会の出場枠は16チームから24チームに拡大された。5月4日には8グループに振り分ける組合せ抽選会が行なわれるが、日本は第1シードのポットAに組み込まれている。そのドロワーを前に、アジアサッカー連盟(AFC)の取材に応えたのが、ホストカントリーであるUAEの指揮官、アルベルト・ザッケローニだ。

 
 昨年10月に電撃就任したイタリア人は、やはり"古巣"である日本代表を警戒しているようだ。
 
「日本とは同じポットに入ったから、グループリーグで戦うことはないが、できればずっと当たりたくはない。UAEはもちろん優勝を目ざしている。そのうえで日本は間違いなく強力なライバルとなる。できれば戦いたくないし、当たるとしても大会の終盤であってほしいものだ」
 
 アジアカップはザックにとって縁起のいい大会だろう。2011年大会は準決勝で韓国を撃破し、決勝では延長戦でFW李忠成が劇的な決勝ボレーを蹴り込み、見事戴冠を果たした。鮮烈な記憶として、日本サッカー史に刻まれる名場面だ。
 
 しかも先述の通り、日本は前回大会の準々決勝でUAEにPK戦で敗れており、ロシア・ワールドカップ最終予選では1勝1敗の五分だったが、ホームで苦杯を舐める失態を犯した。MFオマール・アブドゥルラフマン、FWアーメド・ハリル、アリ・マブフートらタレントも枚挙に暇がなく、決して得意な相手ではない。それでもUAE代表監督は謙虚で、かつ慎重だ。
 
「現在のUAEはまだチームとして完成していない。本大会までに試合をこなしながら高めていければと考えている。相手よりも自分たちのスタイルを確立させることが、まずは先決だ。3月はタイで行なわれたキングスカップに参加させてもらい(スロバキアに1-2、ガボンに0-1で連敗)、勝てはしなかったが収穫のある2試合をこなせた。アジアカップまではまだ8か月ある。地元開催で期待値も高いので、優勝を目ざして強化を進めたい」

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