【鹿島】「どんどん良くなると思う」内田篤人に、高まる代表復帰への期待感

2018年04月27日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

神戸戦では同点弾をお膳立て。しかしそれよりも大事なのは…

順調にコンディションを上げてきている内田。神戸戦では精力的に攻撃参加し、多くのチャンスに絡んだ。写真:徳原隆元

[J1リーグ10節]鹿島1-1神戸/4月25日/カシマ
 
 際立っていたのは、ボールを受ける際のポジショニングだ。攻撃時にスッと前に出て、気づけばフリーでいる。そのアクションは実にスムーズで、無駄がない。だからパスも出てくる。もちろん、マイボールにした後の捌きも、シンプルかつ効果的だ。
 
「僕は前を見て、動くタイプなので。空いたところに走っているだけ」
 
 言葉にすれば簡単だが、スペースを見極めたうえでの的確なポジショニングは誰もができることではない。内田篤人は、それを難なくとこなし、攻撃をサポートしていた。
 
 神戸戦では、鈴木優磨の同点ゴールをお膳立てしてみせる。右サイドを思い切り良くオーバーラップし、レオ・シルバからパスを受けると、狙いすましたグラウンダーのクロスを供給する。これを相手GKが弾いたところを、鈴木がヘッドで押し込んだ。
 
 得点シーン以外でも、内田はこの試合、何本かの惜しいクロスを放り込んだ。そのうちの1本で成果を得られたが、決定機に絡んだことよりも、大事なことがあるようだ。
 
「今はもう、身体があそこまで走れるところまできている。良いことだと思う」
 
 今季リーグ戦における内田のリーグ戦におけるトラッキングデータは以下のとおり。
 
1節・清水戦  先発・84分出場 走行距離=9.436km スプリント=11回
8節・名古屋戦 先発・77分出場 走行距離=8.513km スプリント=16回
9節・川崎戦  先発・66分出場 走行距離=6.589km スプリント=6回
10節・神戸戦  先発・82分出場 走行距離=9.391km スプリント=19回

 
 川崎戦はプレータイムが短く、平凡な数値だったが、右太腿の筋肉系のトラブルから復帰した名古屋戦では、精力的なランでチームの2-0の勝利に貢献。直近の神戸戦のデータを見れば、ほぼ同じ出場時間だった清水との開幕戦と比べても、コンディションは間違いなく上がってきているのが分かるだろう。

【鹿島 1-1 神戸PHOTO】先制を許すも後半に怒涛の攻めを見せた鹿島が引き分けに持ち込む

次ページ「俺が走れるのはたぶん、ガス欠になってから」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事