【FC東京】衝撃の2G1A。広島戦のD・オリヴェイラはまさに“天下無双”だった

2018年04月26日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

相手からすればたまったものではない

広島戦で2ゴール・1アシストと大活躍したD・オリヴェイラ(左)。写真:田中研治

[J1・10]FC東京3-1広島/4月25日/味スタ
 
 3-0から1点を返され、試合終盤に押し込まれたとはいえ、FC東京の完勝だった。立ち上がりの5分にPKで先制し、その4分後に追加点。2-0のまま前半を終えると、51分に3点目と理想的な展開でリードを広げた青赤軍団の強さばかりが目立ったと言っても過言ではなかった。
 
 なかでも素晴らしかったのが、全3得点に絡んだディエゴ・オリヴェイラだ。前半3分にPKを獲得すると、それを冷静に蹴り込み、同9分にはエリア内で絶妙な横パスから永井謙佑のゴールをアシスト。さらに51分には髙萩洋次郎のパスからドリブルで持ち込み、最後は右足で左のサイドネットに突き刺した活躍だけでなく、その他の局面でもフィジカルの強さ、テクニック、スピードを見せつけた。
 
 FC東京の長谷川健太監督が「オールマイティ」と評価したように、敵のセットプレーでは打点の高いヘッドでクリアするなど、まさに"無双"だった。
 
 とにかく、このところのD・オリヴェイラは絶好調で、ボールを持てば何かしらやってくれそうな雰囲気がある。なにより敵DFとの間合いの取り方が絶妙で、そこからドリブル、パス、シュートとバリエーション豊かなプレーで攻撃に絶妙なアクセントを加えるのだから、相手からすればたまったものではない。
 
 この日の広島がD・オリヴェイラを捕まえきれなかったのも、そのプレーの豊富さゆえだ。GK林卓人と1対1になった前半9分の場面で「コースがなかったから」とシュートに行かずパスへ切り替えるなど判断力も秀逸で、さらに言えば前線からのプレスも効いていた。
 
 攻めて良し、守って良し。ハットトリックを決められるシーンで外したのは勿体なかったが、それでもスーパーなパフォーマンスだったことに変わりはないだろう。
 
 広島戦の完勝劇を見て、多くのファン・サポーターも思ったに違いない。天下無双のディエゴがFC東京をリーグの頂点に導いてくれる、と。試合後の「ディエゴ・コール」がなにより期待の大きさを物語っていた。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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