「要はフィニッシュのクオリティーなのだ」
準決勝、決勝と途中出場ながら3得点と大暴れした横山(左)。豪メディアはその圧巻のフィニッシュワークを褒め称えた。(C)Getty Images
なでしこジャパンの優勝で幕を閉じた女子アジアカップ2018。4月19日にヨルダンで開催された決勝戦で日本はオーストラリアと対峙し、からくも1-0の勝利を飾った。
シュート数、ポゼッション、決定機の数といずれも日本を大きく上回ったマチルダス(オーストラリア女子代表の愛称)だったが、84分の横山久美の豪快弾に沈み、終わってみれば痛恨の完封負け。この戦いぶりを断罪したのが、オーストラリアの全国紙『The Canberra Times』だ。「あと一歩だった。だがワールドカップに向けて、マチルダスはこの敗北から学ばなければならない」と銘打ち、以下のような論調を掲載した。
「オーストラリアは90分間の大半を支配し、アレン・スタジッチ(監督)のチームは今大会でベストの内容を披露した。それは確かだろう。だが、結果的には同じことの繰り返しではないか。パフォーマンスに波があるのは相変わらずで、グループリーグではベトナムに8-0で圧勝したが、日本と韓国とは引き分け、準決勝のタイ戦はからっきしの出来だった。終了間際になんとか追いついてのPK戦勝利だ。なにを置いても、点を奪う術をチームで共有できていない。ペナルティーエリア内での質に問題を抱えたままなのだ」
シュート数、ポゼッション、決定機の数といずれも日本を大きく上回ったマチルダス(オーストラリア女子代表の愛称)だったが、84分の横山久美の豪快弾に沈み、終わってみれば痛恨の完封負け。この戦いぶりを断罪したのが、オーストラリアの全国紙『The Canberra Times』だ。「あと一歩だった。だがワールドカップに向けて、マチルダスはこの敗北から学ばなければならない」と銘打ち、以下のような論調を掲載した。
「オーストラリアは90分間の大半を支配し、アレン・スタジッチ(監督)のチームは今大会でベストの内容を披露した。それは確かだろう。だが、結果的には同じことの繰り返しではないか。パフォーマンスに波があるのは相変わらずで、グループリーグではベトナムに8-0で圧勝したが、日本と韓国とは引き分け、準決勝のタイ戦はからっきしの出来だった。終了間際になんとか追いついてのPK戦勝利だ。なにを置いても、点を奪う術をチームで共有できていない。ペナルティーエリア内での質に問題を抱えたままなのだ」
そのうえで、途中出場からファインゴールを決めた横山のプレーを絶賛している。
「日本のクミ・ヨコヤマはどうだったか。要はフィニッシュのクオリティーなのだ。ここしかないというワンチャンスの場面で自分の力を最大限に発揮し、アンストッパブルなショットを蹴り込める。情け容赦のない一撃をだ。彼女のあのプレーを見返せば、オーストラリアの攻撃がどれだけ手緩いかが分かるだろう。チーム全体で改善しなければいけない」
かなり辛辣な批評だが、それだけマチルダスにとって、なでしこジャパンは大きな壁であり、目標であり続けているのだろう。同紙は「内容がいいからと言って満足する時期は終わった。我々はなにも手にしていない。日本の逞しさとチャンスで決め切る勝負強さを身に付けなければ、ワールドカップでの躍進は望めないのだ」と、最後まで発破をかけ続けた。
「日本のクミ・ヨコヤマはどうだったか。要はフィニッシュのクオリティーなのだ。ここしかないというワンチャンスの場面で自分の力を最大限に発揮し、アンストッパブルなショットを蹴り込める。情け容赦のない一撃をだ。彼女のあのプレーを見返せば、オーストラリアの攻撃がどれだけ手緩いかが分かるだろう。チーム全体で改善しなければいけない」
かなり辛辣な批評だが、それだけマチルダスにとって、なでしこジャパンは大きな壁であり、目標であり続けているのだろう。同紙は「内容がいいからと言って満足する時期は終わった。我々はなにも手にしていない。日本の逞しさとチャンスで決め切る勝負強さを身に付けなければ、ワールドカップでの躍進は望めないのだ」と、最後まで発破をかけ続けた。