【横浜】勝負を決する2失点目に対し、CB中澤佑二とGK飯倉大樹の異なる視点

2018年04月15日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「申し訳なかった」と「仕方がない」

元チームメイトの渡邉に“ループ”を決められたが、中澤(左)と飯倉(右)の対応は決して間違っていなかった。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト編集部)

[J1リーグ8節]横浜1-2神戸/4月15日/日産スタジアム
 
 1-1で迎えた79分、この日の勝者を決めるゴールが生まれる。
 
 神戸の渡邉千真が、縦パスに抜け出す。横浜の守備陣で対応したのは、CBの中澤佑二だ。渡邉は小細工せず、右足を思い切り振り抜いた。中澤は身体を投げ出してブロックしようとしたが、シュートが自分の足にあたり、コースが変わって、ネットを揺らした。
 
「(自分の足に)当たらなかったら、(横浜のGK飯倉)大樹が取れていたと思う。無理にスライディングしなくても良かったかな、と。反省です。申し訳なかった」
 
 失点に関与した横浜のディフェンスリーダーが、自らのプレーを振り返る。
 
 一方、懸命なセーブが実らなかった飯倉は、「普通に打たれたら、コースはなかった。アンラッキーだった」と語り、こう続けた。
 
「でも、ボンバー(中澤の愛称)が最後までシュートブロックしようとした結果だから。それは仕方がない」
 
 結果的に、飯倉の頭上を射抜くループシュートのような形で失点を許してしまった。飯倉は長年の経験から、あのシチュエーションで渡邉がループは「絶対に打てない」と判断して、準備した。中澤はなんとか防ごうとして思い切り足を伸ばした。
 
 ふたりの対応は間違っていなかった。できる限りのディフェンスを見せたと思う。それでもゴールは破られるし、そのゴールが勝負を決することがある。
 
 必死に守ろうとした結果、横浜はこの日の敗者となった。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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