W杯出場へ最後の一手は…なでしこ高倉監督「本当はアグレッシブに行きたかったが」

2018年04月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半から厳しい戦いを強いられるも、見事な崩しで先制!

なでしこジャパンを率いる高倉監督。日本を8大会連続のW杯出場に導いた。(C) Getty Images

[女子アジア杯]日本1-1豪州/4月13日/ヨルダン・アンマン
 
 なでしこジャパンがグループステージ最大の難関をドローで切り抜け、8大会連続のワールドカップ出場と準決勝進出を決めた。

 
 試合後のフラッシュインタビューに応じた高倉麻子監督は、前半立ち上がりから押し込まれた厳しい試合について、「まあ、そういう展開は予想していたし、"我慢"というところでみんなよく耐えてくれた。後半、相手の足が止まって1点取れたところまではプラン通りだった」と振り返る。
 
 終盤の86分に追いつかれて、結局はドローという結果に終わったが、「引き分けは残念ですが、(ワールドカップの)出場権を獲れましたし、ここからまた優勝を目指して頑張っていきたい」と、まずは最低限のノルマである来年開催のワールドカップ出場権の獲得に安堵した表情を見せた。
 
 また、同点に追いつかれてからの約5分間、日本は最終ラインでのボール回しに終始して引き分けに持ち込んだが、これは順位決定のレギュレーションを意識してのもの。当該3か国(日本、オーストラリア、韓国)の成績で、韓国は2分けで総得点がゼロ。日本とオーストラリアが1対1のまま引き分ければ、互いに2分けで総得点が1となり、韓国を上回ってグループステージ突破とワールドカップ出場が決まるシチュエーションだった。
 
 高倉監督は、同点ゴールを奪われた際に、タッチライン際でボランチの阪口夢穂に指示を出し、引き分け狙いの戦いにシフトさせているが、このラスト約5分間の駆け引きについて、指揮官は次のように述べている。
「勝点計算をこっちでしていたので、本当はアグレッシブに行きたいところでしたけど、まずは出場権をしっかり勝ち取るというところで、ああいう指示を出しました」
 
 最後は指揮官による現実的な選択で、まずは最低限のノルマを達成した日本。続く準決勝では、グループAを1位で通過した中国と対戦する。
 
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