【日本代表】W杯をどう戦う? 監督就任会見で打ち出した“西野カラー”

2018年04月12日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「できればオフェンシブに行きたい」

4月12日に就任会見を開いた西野代表監督。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 2018年4月12日、西野朗氏が日本代表監督の就任会見を開いた。ロシア・ワールドカップの開幕(6月14日)まで残り約2か月というタイミングでの抜擢だが、「ハリルホジッチ監督の後任として、日本代表監督を受けることにしました」「この事態のなかでロシアに向けてチーム作りをしていきたいという覚悟でいます」と意気込みを述べている。
 
 なにより気になるのは、西野監督がどんなカラーを打ち出すか、つまり、どんなチームを作っていくかだ。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が求めていた「デュエル、縦への速さは必要」としながらも、新指揮官はどうしてもフィジカルで渡り合えない部分があるとコメント。目指すのはどちらかと言うとテクニカルなサッカーだ。
 
 実際、西野監督も「(ハリルホジッチ監督が)強調していたことは必要であるし、継続していく。ただ、日本のフットボールがある。技術力を最大限に生かしたい。規律や組織力を持って戦いたいです」
 
 「チームがスター」というモットーを掲げていたハリルホジッチに対し、西野氏は「個人のプレーに制限をかけたくない」という。そのうえで、「日本サッカーの良さ、グループでのパフォーマンス、連係だったり、連続してやっていくことを追求したい」と言っていた。
 
 監督の言いなりになるのではなく、選手個々がストレートに自分を表現できる、しかもクラブより高いパフォーマンスを披露できるようになってもらいたいというのが、西野監督のスタンスだ。
 
 できるだけ選手に気持ち良くプレーしてもらいたい。西野監督のコメントからは、そんな意図を見て取れた。どちらかと言えば、選手の自主性を尊重するというスタンスが果たしてどう出るか。
 
 「どのチームと対戦しても勝機は必ずある。できればオフェンシブに行きたい」という西野監督の覚悟を見届けたい。
 
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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