「嘘をついたわけでは」ハリル政権維持を明言して一転、解任… 田嶋会長の釈明は?

2018年04月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ベルギー遠征後にはハリル体制を維持すると話していたが…

ハリルホジッチ監督の解任と西野新監督の就任を発表した田嶋会長。果たして、この驚きの人事は吉と出るのか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 日本サッカー界に激震が走った。日本サッカー協会は4月9日、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督を解任し、技術委員長の西野朗氏が後任監督となる人事を発表。田嶋幸三会長が会見に臨み、今回の決定の経緯などについて詳しく語った。
 
 そのなかで田嶋会長は、いったんはベルギー遠征後に西野技術委員長がハリルホジッチ体制を維持すると明言しておきながら、結果的に解任という決断に至った経緯を、報道陣から問われ、「メディアの皆さんに嘘をつくというわけではありませんが」と前置きしたうえで、次のように釈明した。
 
 「どの監督であっても、我々は様々なことが起こると想定して、様々なことを考えて議論しています。この契約解除に至るまでには、ワールドカップ予選を突破した後と前。様々な状況で議論をしてきました。
(中略)
 そのなかでベルギー遠征でのマリ戦、ウクライナ戦というのは、ワールドカップ前の最後の重要な遠征でした。そして、ハリルジャパンが立ち直るために、良い方向に行くために、良いきっかけにしたいと考え、何をサポートするべきか、西野監督が最後まで努力をしていたのは皆さんのご存知の通りです」
 
 田嶋会長はこう述べて、今回の決定がその都度、刻々と変化する代表チームの状況を見ながら、水面下で議論を重ねてきた結果であることを強調。そのうえで、「最終的にコミュニケーションや信頼関係の部分がマリ戦、ウクライナ戦のあとに出てきてしまった。それが最終的なきっかけになったのは事実です」とし、ハリルホジッチ監督と選手間の関係に歪みが生じたことが一因であるとした。
 
 また、西野監督の抜擢にあたっては「私が西野監督を緊急の状況として、監督に選びました。スタッフに関しては監督に一任しているところです」と、代表監督選出の最終的な意思決定は、田嶋会長自身で行なったことも明かしている。
 
 果たして、熟慮を重ねた末に断行したハリル監督の解任と、西野ジャパンへの移行決定は、本大会で吉と出るのだろうか。
 
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