ケルン、残留争いの直接対決でマインツとの勝点差縮められず…大迫は先制点に関与も途中交代

2018年04月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半は攻撃に良く絡んだ大迫だったが…

途中交代となった大迫(右)。終盤の波状攻撃のなかで、彼のプレーを見てみたかったが……。 (C) Getty Images

 4月7日(現地時間)、ブンデスリーガ第29節が行なわれ、ケルンは1-1でマインツと引き分けた。
 
 17位(自動降格圏内)のケルンが、16位(2部リーグ3位チームとの入れ替え戦)のマインツをホームに迎えた一戦。勝点差は6であり、どちらにとっても、残留争いにおける今後の動向に大きな影響を与えるであろう重要な直接対決だった。

 先に仕掛けたのはマインツ。5分には相手のミスからエズトゥナリが抜け出し、ペナルティーエリア内に侵入したが、決定的なシュートはGKホルンにブロックされる。
 
 その2分後、試合が動いた。2トップの一角として先発出場した大迫勇也が、ドリブルで左に流れてビッテンコートにパス。ここからクロスが入ると、ゴール前に詰めていた左SBのヘクターが頭で合わせ、ゴールネットを揺らしたのだ。
 
 幸先の良く先制ゴールを奪ったケルンは、その後も相手にプレッシャーをかけながら、ボールを奪うと前線に繋いで良いかたちの攻撃を作る。大迫は積極的かつ精力的に動いてプレーに絡み、16分にはエリア手前からシュートを放つなど、自らゴールも狙っていった。
 
 また、大迫とともにFWとして前線に立つテロッデも良いターゲットになり彼自身も18分、25分とビッテンコートのパスを受け、チャンスを迎えた。
 
 対するマインツは、敵陣まではボールを運べるものの、ゴール前でのプレーが意外性や精度に欠け、決定機を作るまでには至らず。40分に縦パスを受けたドナーティがダイレクトでクロスを入れたプレーは良かったが、ベルグレーンにはわずかに届かなかった。
 
 後半に入り、最初にチャンスを作ったのはケルン。48分、クリュンターが右からカットインしてスルーパス。クレメンスがエリア内を抜け出してテロッデに決定的なラストパスを入れたが、至近距離からのシュートはGKアドラーの正面で、追加点を奪うことはできない。
 
 するとその2分後、マインツはドナーティが右からクロスを入れると、デ・ブラシスが頭で合わせる。ボールは右のポストを叩きながらもゴールラインを通過。アウェーチームにとっては、実に5試合ぶりの得点だった。
 
 残留に向け、直接対決での勝点1では不十分なケルンは、攻撃のギアを上げる。58分、大迫が左サイドでボールをキープし、フェイントで相手DFを翻弄してから、走り込んできたヘクターに好パスを送ったが、フリーでのシュートはDFにブロックされる。
 
 65分には、クレメンスがエリア左手前からシュートするが、これはアドラーの正面。ケルンはシュートも放ち、良いかたちでエリア内の選手にボールも通るものの、マインツの守備を崩し切れない。
 
 そして69分、後半はあまり攻撃に絡めずにいた大迫がピッチを退き、ピサーロが登場。大ベテランFWは71分、混戦のなかから早くもシュートを放つが、わずかに枠を外れた。
 
 対するマインツは、攻撃の回数は少ないものの、効率良くボールを運んでフィニッシュまで持ち込む。72分には交代出場のクアイソンがエリア内でパスを受け、DF陣に寄せられながらもシュートがポストを叩くという惜しい場面を作った。
 
 75分、ケルンはカウンターからスムーズにボールを繋ぎ、ビッテンコートからのクロスをピサーロが頭で合わせたものの、この決定的なシュートをまたもアドラーがファインセーブで弾き出す。
 
 終盤は互いに相手ゴールに迫り、マインツはシュートがクロスバーを叩き、ケルンも分厚く速い攻めで応戦したが、ゴールネットは揺れない。アディショナルタイム、マインツはドナーティが2度目の警告を受けて退場となるが、数的優位もケルンの勝ち越しには結び付かなかった。
 
 試合終了。両チームの勝点差は変わらず、痛み分けと言って良い幕切れとなったが、ピッチに倒れ込んだケルンの面々の姿が、ホームチームにとってより痛恨の結果であることを物語っていたと言えよう。残りはあと5節である……。
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