【浦和】淵田代表が明かした強化刷新の理由。新監督は5月上旬までに決めたい意向

2018年04月07日 佐藤亮太

「新しいベースを作って前に進みたい」

中村氏の招聘には、淵田代表自らがあたったという。写真:佐藤亮太

 チーム立て直しのため、クラブが大鉈を振るった。浦和は6日、強化体制の再編を発表。山道守彦強化本部長が退任し、新設したゼネラルマネジャー職に01年12月から08年12月まで強化本部長およびGMを務めた中村修三氏が就任した。
 
 淵田敬三代表は、堀孝史前監督の解任を決めた今月1日の磐田戦後に自問自答を重ね、「こういう時だからこそ前に進むのが大事。新しい監督を選ぶのなら、新しい体制で前に進むべき」と新たな強化体制を敷くことを決断。立花洋一副社長と「新しい人たちと新しいベースを作って前に進みたい」と話し合った結果、中村修三氏の名前が挙がった。
 
 中村氏に白羽の矢を立てた理由については、浦和を知る人物であるとともに「日本サッカー協会などで、知見を広めてきた。そうしたことも大事な要素」となった。ルヴァンカップ3節の広島戦翌日に広島から戻った淵田代表は、その足でJFAハウスに向って中村氏と直接交渉し、「本望です」という言葉を受け取ったという。
 
 今後、淵田代表、強化部門を所掌する立花副社長、そして中村GMの3者体制で浦和の哲学を再構築する。「決して形だけ整え、人だけ代えているようなつもりはない。そこに魂を入れなければならない」と淵田代表は語気を強めた。
 
 再構築の手始めとなる新監督選びだが、淵田代表はロシア・ワールドカップ期間中のJ1リーグ中断期を見据えて、少なくとも5月上旬までに決めたいとした。
 
 また、新監督については、①厳しい状況のなかでチームを立て直せる手腕、②優勝経験、③補強も視野に入れながら、現有勢力を活かしたチーム作りができる人物、という3つの条件を挙げ、すでに複数リストアップしていると明かした。
 
 中村GMと言えば、ナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)、天皇杯、リーグ優勝、さらにACL制覇、クラブワールドカップ3位へ陰に日なたに牽引した立役者のひとり。人情味のある人柄は個性派揃いの当時の選手たちにも慕われた。8年ぶりの浦和帰還となる中村修三GMの手腕に期待したい。
 
取材・文:佐藤亮太(レッズプレス!!)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事