イカルディの「開始37秒弾」 高速スローインでアシストしたペリシッチ以外にも“立役者”が…

2018年04月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

謙虚な13歳の少女は「私のおかげだなんて…」

高速スローインをゴール前に送り込み、イカルデイ(右)の得点をアシストしたペリシッチ(左)だが、「開始37秒」という記録には迅速な動きを見せたボールガールの貢献もあったようだ。(C)Getty Images

 一時の不振を抜け出した感のあるインテルは、現地時間3月31日のセリエA第30節でも、ヴェローナをホームで3-0と一蹴した。チームを勝利に導く追い風となったのは、開始37秒のマウロ・イカルディの先制点だ。

 このイカルディのゴールには、素早いスローインでアシストしたイバン・ペリシッチに加え、ボールガールの功績もあった。実際、ペリシッチ自身も公式インスタグラムで、「なんてパスだ」「近くに女の子がいた」とのハッシュタグで、このボールガールを称賛している。

"ゴールの立役者"として注目されたのは、インテル下部組織の女子チームに在籍する13歳のアンドレアさん。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』の取材に、彼女は謙虚な姿勢を見せた。

「ボールが外に出て、すぐに自分が一番近いと分かったの。ペリシッチが私を見て合図をしたから、すぐにボールを渡したのよ。チームメイトの子たちでも同じようにしたと思う。私のおかげだなんて思わないわ」

 
 家では男兄弟に囲まれ、学校のチームでも男子にまざってプレーしてきたというアンドレアさんは、父親の影響から「根っからのインテリスタ」だという。好きな教科も、「先生がインテリスタで優秀だから」という理由で数学だそうだ。

 1年前のインテル対ラツィオ戦で初めてボールガールを務めたというアンドレアさんは、「ドキドキしちゃった。あんなに近くで選手を見たことはなかったから」と振り返っている。

 もちろん、将来の夢のひとつはサッカー選手だ。だが、半年後にようやく14歳になる若いアンドレアさんだけに、可能性や道はたくさんある。

「大きくなったらサッカー選手になりたいけど、もうひとつの夢はデザイナーなの。小さい頃から、お部屋作りをしたりして、スペースをうまく使おうとしたりしていたのよ」

 スペースを把握する力は、サッカーにも必要な能力だ。とっさの判断力で愛するチームの勝利に貢献した13歳には、やはりサッカー選手としての素質が備わっているのかもしれない。
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