原口のシュートはポストに…デュッセルドルフ、1人少ない降格圏チームに完封負け

2018年04月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

宇佐美も今回は違いを見せられず

原口は何とか相手の守備をこじ開けようと奮闘したが……。2位ニュルンベルク、3位キールがいずれも引き分けたことで、勝点差を広げるチャンスだったが、活かせず。写真は2月のザントハウゼン戦。 (C) Getty Images

 4月2日(現地時間)、ブンデスリーガ2部の第28節が行なわれ、デュッセルドルフは0-1でダルムシュタットに敗れた。
 
 首位のデュッセルドルフが、降格圏の17位(全18チーム)に沈むダルムシュタットのホームに乗り込んだ一戦、原口元気、宇佐美貴史の日本人選手は、今回も2人揃って先発出場を果たし、2列目の両翼を担った。
 
 立ち上がりはダルムシュタットが攻勢に立ち、6分にはカマブアカがボールカットからドリブルで突き進んで強烈なシュート。GKヴォルフが弾いたところをチ・ドンウォンが詰めるという決定機を早くも迎える(シュートは枠外)。

 ともに高い位置からプレッシャーをかけ合うなかで、デュッセルドルフはなかなか敵陣に入っていくことができずにいたが、10分に得たCKを宇佐美がグラウンダーでマイナスに入れ、これを原口がダイレクトで合わせてチームのファーストシュートを放った。
 
 ここからともにスピーディーな攻撃で好機を掴む展開となり、デュッセルドルフは20分にフィンクが遠めからのドライブシュート、27分には原口のカットインからのシュートが枠内に飛んだが、いずれもGKフェルナンデスが好守で防ぐ。
 
 しかし、最初にゴールネットを揺らしたのはホームチームだった。38分、ホラントの左からのクロスをチ・ドンウォンがシュート。DFに当たってはね返ったところをケンペがダイレクトで叩いてゴール右隅に流し込み、先制ゴールを奪った。
 
 リードされたデュッセルドルフは40分、CKで原口の入れたボールがバウンドして相手選手の腕に当たったが、ノーファウル。しかしその3分後、シャウエルテが右サイドを突破しようとしてホラントに掴み倒され、ホラントは2度目の警告で退場となり、アウェーチームは数的優位を立つ。
 
 前半の原口は複数のシュートを放った他、ドリブルでの仕掛けを見せたが、それ以上に印象的だったのは、守備で何度もボールを奪い取り、屈強なグロスクロイツをフィジカルコンタクトで吹き飛ばすなど、代表戦明けながら、コンディションの良さを感じさせたことだった。
 
 一方、宇佐美はタイミング良く右サイドを抜け出して好クロスを数本供給した他、右SBのシャウエルテが攻撃参加する際には、的確に動いてスペースを提供するなど、ボールプレー以外のところでも効果的な動きを見せていた。
 
 後半、最初に決定機を作ったのはデュッセルドルフ。47分、ペナルティーエリア内でボールを得て左足で放ったシュートは、守護神フェルナンデスも見送るだけだったが、ボールは右のポストを叩いて同点ゴールとはならない。
 
 ひとり多いデュッセルドルフはポゼッションで上回り、再三相手ゴールに迫るが、守勢となったダルムシュタットも機会を窺い続け、50分には積極的な攻撃を見せる。
 
 デュッセルドルフは57分に中盤のノイハウスを下げてアタッカーのラマンを投入し、より攻撃を強化。ホームチームが敷いた守備ブロックを崩そうと試みるが、ドリブルや縦パスは決定機に繋がらない。
 
 69分、ソボットカがエリア内で強引にドリブルで抜け出してからシュートを放つが、これも左のポストに嫌われる。
 
 74分、宇佐美がクヨビッチと交代。後半は原口とポジションを入れ替えたりして、何とか状況を打開しようとするも、今回は"違い"を見せられずに終わった。
 
 試合は終盤に入っても、ポゼッションでデュッセルドルフが上なのは変わりないが、カウンターでは最後のプレーが封じられ、クロスもことごとくはね返される。逆にダルムシュタット攻撃陣にスペースと時間を与えて、再三カウンターの脅威を受けてしまう。
 
 原口も、76分にラマンのパスを受けてエリアの外から左足のシュートを放って以降は決定的なプレーを見せられず、85分には痺れを切らしたかのように、左サイドからドリブルでピッチを横断しながらエリアに侵入したが、ダルムシュタットの分厚い守備の前にクロスは入らなかった。
 
 序盤から気合十分で、降格圏にいるとは思えない力強いプレーを見せ続けたホームチームに、最後まで封じ込まれたデュッセルドルフ。効果的でないプレーに終始して、数的優位を活かせず、反省点の非常に多い試合となった。
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