【清水】連続ゴールは「3」でストップ…好調のFW金子翔太はなぜシュート0本だった?

2018年04月01日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

「撃たなきゃいけないシーンがあったので、そこは反省ですね」

右サイドハーフでフル出場した金子(30番)だったが不発に……。連続ゴールは「3」でストップした。写真:徳原隆元

[J1・5節]清水0-1横浜/3月31日/アイスタ

 ここ3試合連続でゴールを奪うなど、4節終了時点で無敗(2勝2分)だった清水を牽引してきた金子翔太だったがこの日は不発に終わった。

 FWから右サイドハーフへ主戦場を移した今季、2節の神戸戦で1ゴール・1アシストと結果を残すと、そこから一気に波に乗って連続ゴールを記録。前節の仙台戦では、約30メートルのミドルシュートを鮮やかに突き刺すなど好調ぶりを際出せていただけに、この日はやや物足りない印象を受けた。

 決してチャンスがなかったわけではないが、公式記録のシュート数には「0」が記されていた。これには本人も「撃たなきゃいけないシーンがあったので、そこは反省ですね」と振り返ったが、そもそもなぜ、シュート0本だったのか。

 連続ゴールへの意識が、プレッシャーとして働いてしまったのか? との問いには否定的な見解を示したものの、金子はこう続けた。
「なかなか守備がハマらない時間帯があって、守備で走らされた分、攻撃の最後のところで踏ん張り切れなかった」

 好調の金子が横浜戦でシュート0本に終わった理由のひとつは、ここにあるのだろう。

 堅守速攻を主体にした清水に対し、横浜はボールポゼッションを高めてゲームを進めていたなか、清水は立ち上がりこそ押し込めていたものの、11分に先制された後は次第にペースを明け渡していく。

 そうした展開のなかで、金子は走力とスタミナを武器に守備にも奔走。献身的にボールホルダーを追い回し、球際では激しくチャレンジするその働きぶりも効果的だったのだが、その分、攻撃に力を注ぐ体力が削がれてしまったのは悔やまれる。

 今後は過密スケジュールとの戦いも余儀なくされるうえ、対戦相手からの警戒がより強まるはずだ。それを見越して金子は「スピーディな展開だけでは足をすくわれてしまう。ゲームを手堅く運ぶためにも、もっと工夫して戦っていきたい」と強く誓った。


取材・文●橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
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