マウリシオが初めての桜の季節に「本当に幸せな気分」 浦和の春を告げる初勝利を掴めるか?

2018年03月30日 塚越 始

「桜に一面囲まれた練習場で気持ちよく練習できている」

マウリシオが初めて迎えた桜の季節に感動。5節・磐田戦で浦和の春を告げる勝利に貢献できるか。写真:徳原隆元

 浦和レッズのCBマウリシオが報道陣の取材に応え、4月1日の5節・ジュビロ磐田戦に向けて「相手のプレッシャーにハマらないこと。守備から攻撃への素早い切り替えが大切だ」と、リーグ戦初勝利へのポイントを挙げた。

 今季開幕からCBのレギュラーを務めるが、これまで2分2敗と勝ち星を掴めずにいる。ただ、悪い流れを絶つ意味でも、この中断期間は「僕らにとっていいひとつの区切りになったと捉えている」と言う。

「自分たちの中で何が必要とされているのか、何が要求されているのか。改めて見つめ直す時期になった。こうして徐々に暖かくなって、桜に一面囲まれた練習場で気持ち良く練習できているからね。それだけでも本当に幸せな気分さ」

 まさに春爛漫。マウリシオにとっては、初めて迎える日本の春だ。一気に気温も上がり、必然と心も前向きになる。大原サッカー場を囲む桜は今週、ちょうど満開を迎えた。

「桜はポストカードでしか見たことがなかった。実際に目にして、その素晴らしさに驚いているよ」
 マウリシオは嬉しそうに語る。

 中断期間中に組まれた順天堂大との45分×3本の練習試合、浦和は4—4で引き分けた。約70分間出場したマウリシオは、「集中力をいかに高めるかが目的のトレーニングマッチ。結果うんぬんよりも、実戦に向かうコンディションを取り戻せたことがプラス」と、試合に向けてコンディションを高めるサイクルを再び取り戻せたと言う。

 日本代表の槙野智章が帰国し、阿部勇樹も調子を上げている。CBのポジション争いは続いていく。ただ、ここからロシア・ワールドカップの中断期間まで、週末とミッドウィークに試合が組まれる「15連戦」に突入する。マウリシオが語るように、コンディションを維持することは確かに大切なポイントになる。
 
「僕はブラジルでそれよりも長い連戦をした経験があるから大丈夫」
 
 なんとも心強い。柔と剛の両面を併せ持つブラジル人CBは、1対1では力強い「剛」の守備を見せ、ビルドアップ時には「柔」の丁寧かつ繊細なパスで攻撃の始点になる。気温と同じように、マウリシオのパフォーマンスも、浦和の成績も、ぐんぐん上昇させていけるか。
 
 浦和の春を告げる、リーグ初勝利を掴み取りたい。
 
取材・文:塚越 始(フリーランス)
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