なぜメッシは革新的な変化を遂げたのか…母国TVの前で赤裸々に思いの丈を語った

2018年03月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「以前とは違うことを考えながら走っているよ」

強引な仕掛けは抑えていると話すメッシだが、アタッキングサードでは相変わらず貪欲に狙っている。30歳を迎え、プレーの幅の広さが半端ない。(C)Getty Images

 ボールを持てば敵陣深くにどこまでもドルブルで切れ込み、圧巻のゴールをねじ込んでしまう。ほんの少し前までそんなイメージを抱かせていたリネオル・メッシだが、昨今は中盤の底までポジションを下げる場面が目立ち、長いパスで得点をお膳立てするシーンなども少なくない。
 
 米スポーツ専門チャンネル『ESPN』が報じたのは、母国アルゼンチンのテレビ番組に出演したメッシが、現在のフットボール観についてなにを語ったかだ。自身のなかで、革新的な変化があったと明かしている。
 
「以前の僕は、ボールをどこまで追いかけて、ひとたび奪ったら自分自身でなにかを起こそう、あるいは思い切り仕掛けてやろうと躍起だった。どうしても自分本位だったよね? でもいまは違うよ。努めてチームプレーに徹しようと心掛けている。わがままなところをしっかり抑えて、より効果的なパスを出すようになった。ポジションをコロコロ変えながら、つねにチームを動かそうと肝に銘じているんだ。以前とは違うことを考えながら走っているよ(笑)」

 
 今シーズンのリーガ・エスパニョーラでは、目下24得点を挙げて得点王争いのトップに立つとともに、12アシストをマークして、こちらのランキングでも首位を堅持している。三十路を迎え、よりピッチ全体に、チーム全体に大きな影響を与えるフットボーラーへと進化を遂げているのだ。
 
 昨シーズンまでバルサを率いたルイス・エンリケは、「メッシはどのポジションでプレーしても世界一の選手なんだ。彼がどこを選ぶかによって変わるだけさ」と評していた。現在はエルネスト・バルベルデ監督のもと、4-4-2システムでセカンドトップを担いつつも、プレーエリアに捕らわれることなく、自由を謳歌している。
 
 史上最強のアタッカーはいまだ成長の過程にあるのか。アルゼンチン代表として臨む自身4度目のワールドカップでも、随所で円熟味が増したパフォーマンスを披露してくれるはずだ。
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