久保建英らに続け!神戸のU-17W杯組・小林友希が名古屋の新星CBに連絡を取らない理由

2018年03月18日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

菅原の活躍に小林は「同じ舞台で戦えるようになったら、連絡を取りたい」

最終学年を迎えた小林はチームを支える大黒柱を担いつつ、目指すは今季中のJデビューだ。写真:松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

 14日のルヴァンカップで16歳の久保建英(FC東京)がトップチーム初得点を奪えば、負けじと新高3の17歳、中村敬斗(G大阪)もプロ初ゴールを叩き込んだ。

 リーグ戦では同じく新高3の菅原由勢が開幕から3試合連続で先発出場を飾っており、昨年のU-17ワールドカップ参戦組の早期台頭は序盤戦の大きなトピックだ。
 
 彼の活躍に同世代の選手たちは刺激を受けないわけがない。"次は俺だ"と言わんばかりにそれぞれの所属先で技を磨いている。
 
 サニックス杯に参戦している神戸U-18の小林友希もそのひとり。185センチの高さと足もとの技術を兼ね備えるCBは、昨年のU-17ワールドカップでは全試合に出場。久保や中村がトップチームで躍動するなか、日本の16強入りに貢献した逸材はユースの舞台でレベルアップを図っている。
 
 ただ、戦友の活躍には、やはり思うところがあるとのこと。「世界との差を感じて、彼らと互角に戦えるようにならないといけない」と世界で受けた衝撃から小林のモチベーションは高いところにあったが、同世代の飛躍は自身の向上心をさらに駆り立てた。「彼らの存在は刺激になるし、早く追い付いてやりたい。自分もあの舞台で戦えるように力を付けたい。このままではダメだ」とまで、思うようになったという。
 
 とりわけ、U-17日本代表の最終ラインでコンビを組んだ菅原の活躍には、特別な感情が沸いた。「今まで十代でJにスタメン出場する選手はあまりいなかったけど、同年代でU-17W杯のチームメイトがその舞台で戦っている。すごく刺激になるし、危機感も感じた」(小林)。
 
 だからこそ、敢えて小林は菅原に連絡を入れていない。「同じ舞台で戦えるようになったら、連絡を取りたい。だから、今は自分のことに集中してやっていきたい」と、自身が上のレベルで戦う権利を得た時に再び話をしたいと考えている。
 
 開幕前に1週間ほどトップチームの練習へ参加。元ドイツ代表のポドルスキなどと対峙し、「試合になったら、もちろん違いが出せる選手なのですが、練習のパス&コントロールからひとりだけ質とかスピードが全然違った。周りの選手がびっくりしていたぐらい」という、ワールドクラスの技を体感した。

 所属先にW杯優勝経験者がいるという強みも生かしながら、小林は自身を高めていく。そして、J1の舞台でライバルとの再会を果たすつもりだ。

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取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)
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