日本代表対コスタリカ戦|スピード豊かなドリブルから香川が逆転弾

2014年06月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

香川の変幻自在のドリブルが攻撃の糸口に。

 本大会直前のテストマッチ2戦目となったコスタリカ戦は、前半に1点を失ったものの、後半に3ゴールを挙げた日本が逆転勝利を収めた。
 
 前回のキプロス戦のスタメンから大幅にメンバーを入れ替えた日本は、1トップに大迫、右サイドMFに大久保を先発起用。また、キプロス戦で出番のなかった青山と、山口が2ボランチを組み、最終ラインは右から内田、吉田、森重、今野というメンバーでスタートした。
 
 立ち上がりこそ、コスタリカに決定機を作られたものの、日本は香川、本田を中心に徐々にパスワークにリズムが生まれ、チャンスを量産していく。とりわけ、香川のスピーディーなドリブル、切れ味鋭いフェイントはコスタリカの守備陣を翻弄する。
 
 11分には、右サイドの崩しから香川にボールが渡り、巧みなボールキープでタメを作ると、大迫にピンポイントのクロス。大迫のヘッドはバーの上に外れたが、その後も、香川のラストパスから大久保が決定的なシュートを放つなど、日本ペースが続く。
 
 27分には、内田のクロスに攻め上がった青山がフリックでゴール前に流すと、ボールを受けた本田がGKと1対1に。しかし、本田はGKをかわしたもののシュートを打ち切れず、チャンスを逸してしまう。
 
 すると、決定機を逃し続けた日本にピンチが訪れる。31分、守備が後手に回り、左サイドで起点を作られると、フニオール・ディアスのクロスをブライアン・ルイスに合わせられ、先制点を許してしまう。
 
 日本は先制点に乗じて攻め込むコスタリカの勢いを食い止め、再び香川のドリブルなどから突破口を見出すも、ゴールが遠い。前半を0-1で終えてハーフタイムを迎えた。
 
 後半に入り、日本は大久保に代えて岡崎、青山に代えて遠藤を投入。動きの落ちたコスタリカに対し、日本は立ち上がりからボールを支配してゲームを進める。
 
 48分には、岡崎の鋭い突破から決定的なチャンスを迎える。しかし、折り返したボールに香川と本田が重なり、シュートを打ち切れない。さらに53分、本田のラストパスに岡崎が抜け出し、シュートを放ったが、これも相手GKに阻まれた。
 
 そして、良いリズムでゲームを進めた日本は60分、ついにコスタリカのゴールをこじ開ける。カウンターから人数をかけて攻め込み、本田のクロスに遠藤が右足で合わせて同点とした。
 
 日本はさらに、今野に代えて長友を投入すると攻撃が加速。コスタリカの守備も間延びし、日本のスピーディーな攻撃が目立つようになる。
 
 80分の決勝点は、コスタリカの帰陣の遅れを突いた香川のドリブル突破から生まれた。自陣から相手ゴール前までボールを運んだ香川は、柿谷とのワンツーで抜け出し、最終ラインを難なく突破。最後は冷静に右足で流し込んだ。
 
 終了間際にも、岡崎の身体を張ったプレーから抜け出した柿谷が、ダメ押しの3点目。終盤は完全にボールを支配して、危なげなく試合を終わらせた日本。ディフェンス面では課題も散見されたが、今後に向けて弾みのつく逆転勝利となった。

【写真で振り返る】日本対コスタリカ戦
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