大迫が同点弾を放つも、すぐに失点…ケルンは試合運びの拙さで最下位脱出のチャンス逃す

2018年03月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

ピサーロとの好連係によるゴールだったが…

この試合でも、ポジショニングの良さ、ボールを持った時の巧さ、強さを見せて、ゴールという結果も出した大迫だったが……。監督交代から上昇傾向のケルンだが、再び悪い流れに苦しんでいる。 (C) Getty Images

 3月12日(現地時間)、ブンデスリーガ第26節が行なわれ、ケルンは1-3でブレーメンに敗れた。
 
 前節のシュツットガルト戦でダメージの残る逆転負けを喫した最下位ケルンは、14位ブレーメンのホームに乗り込み、大迫勇也は前線の左サイドで試合開始を迎えた。
 
 開始17秒でピサーロの遠めから思い切ったボレーでファーストシュートを放ったケルンは、その後はしばらくホームチームにボールを握られて守勢となったが、徐々に押し返してポゼッションを高めていく。
 
 敵陣にはしばしば侵入し、チャンスメイクに勤しむ大迫も良いかたちでボールを得られるものの、ペナルティーエリア前でブレーメンが堅固な守備ブロックを形成しており、ケルンはゴールに近付くことができない。
 対するブレーメンもなかなかシュートは撃てないが、サイドを攻略してのクロスや、縦パスでゴール前にボールを幾度も入れていく。ファーストシュートは29分と遅かったが、クルゼの右足での一撃は強烈で、GKホルンが辛うじて横っ飛びでセーブした。
 
 そしてその4分後、CKでユヌゾビッチが蹴ったボールを、フリーのヴェリコビッチがボレーで合わせてゴールに叩き込み、ホームチームが先制点を奪った。
 
 リードされたケルンは、再三DFラインの裏を狙ってボールを入れていくが、ブレーメンはしっかりカバーし、テロッデ、ピサーロの抜け出しを許さない。39分に大迫がピサーロに好パスを通し、自らリターンを受けようとするも、これもカットされた。
 
 大迫は縦横に政局的に動き回り、巧みな位置取りで味方からのパスを引き出し、ボールもキープできるものの、そこから効果的なプレーをあまり見せられずに前半を終えた。
 
 後半はケルンが立ち上がりから積極的な姿勢を見せ、攻勢に立って47分にエズジャン、51分にメレが惜しいミドルを放っていく。
 
 そして52分、ビッテンコートのパスを敵陣で受けたピサーロが、絶妙のタイミングでエリア内に走り込んだ大迫へラストパス。マーカーのチャージを受けた大迫だが、体勢を崩すことなく左足を振り切り、ゴール上段に決めて同点とした。
 
 今シーズンのリーグ通算3点目となるゴールを決めた大迫はチームを勢い付けるとともに、57分にはエリア前でのドリブルで相手DFをかわし、ピサーロにスルーパスを通したが、これは相手DFに寄せられてシュートを撃たせてもらえない。
 
 引き続きCKのチャンスを得たケルンだが、これをクリアされるとカウンターを浴び、DF陣の対応の拙さからカインツにスルーパスを通され、ラシカに勝ち越しのゴールを決められてしまった。
 
 ポゼッションで大きく上回りながらも、ブレーメンに効率良くゴールを奪われたケルンは、積極性を失うことなく攻め続けて再三チャンスを作りかけるが、逆に空いたスペースを使われ、クルゼやベルフォディルにDFラインの裏やサイドに抜け出されて、危ない場面を迎える。
 
 76分、ケルンはリッセのクロスを、ゴール前でフリーのピサーロが頭で合わせるが、この決定機でゴールマウスを捉えられない。その後も、ブレーメンを圧倒し、クロスや縦パスでゴールを陥れようとするが、要所を抑えた相手DF陣にはね返され続ける。
 
 大迫は87分、CKをニアでコースを変えてゴール前に入れるが、ボールはファーサイドに流れていった。
 
 そして90分、ブレーメンはゆっくりとした展開から、スルーパスでエッゲシュタインが完全に抜け出し、メレの追走を受けながらも冷静なシュートでホルンの牙城を崩し、トドメの1点を加えた。
 
 アディショナルタイム、ケルンは交代出場のコルドバが惜しいシュートを放つも、わずかに枠外。間もなく試合は終了となり、連敗を喫した。
 
 ケルンは同点にして勢いに乗ったところでの失点が痛く、前節に続いて試合運びの拙さを露呈。最下位を抜け出すチャンス、そしてライバルとの勝点差を縮めるチャンスを逃してしまった。残り試合は8つである。
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