バイエルン、6発圧勝で次節優勝決定の可能性も! 崖っぷちハンブルクは手も足も出ず…

2018年03月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

酒井は3つのポジションでプレー

2失点目の場面。序盤で早々に失点したことは、ハンブルクにとっては非常に痛く、これに絡んでしまった酒井にとっても、大きな悔いとして残ったことだろう。 (C) Getty Images

 3月10日(現地時間)、ブンデスリーガ第26節が行なわれ、バイエルンが6-0でハンブルクを下した。
 
 前節、マインツとの残留争いの直接対決で数的優位、PK獲得などの数々のチャンスがありながら活かせず、勝点1を得るに止まったハンブルクが、強敵の本拠地に乗り込んだ一戦、キャプテンの酒井高徳はスタメンとして最終ラインの右に位置取った。
 
 立ち上がりから攻勢に立ったのは、当然と言うべきかバイエルン。独走状態で着々と6連覇に向かって突き進んでいる首位チームは、個々の高い技術と強さ、そしてスピーディーかつスムーズな組織プレーで再三、ハンブルクのゴール前に迫っていく。

 酒井は最終ラインで大忙しとなり、5分にはカウンターからドリブルで突進してきたリベリに対し、辛うじてクリアでピンチを逃れる。しかしその3分後、同じような展開からロッベンのドリブルを抑えるも、今度はクリアボールが逆サイドのリベリの前に流れ、独走から先制ゴールを許してしまった。
 
 酒井はその4分後、キミッヒが右サイドから上げたクロスをかぶってしまい、背後のレバンドフスキにフリーでヘディングシュートを放つ機会を与えて、2失点に絡んでしまう。
 
 バイエルンはさらに勢い付き、19にはボアテングの最終ラインからのフィードを、ゴール前に走り込んだアラバがダイレクトボレーで正確に右に流すと、これをレバンドフスキがダイレクトで合わせてゴール右隅に流し込み、早々にリードを3点に広げた。
 
 全く歯が立たないハンブルクは、24分に早くも選手交代を強いられ、右WBのディークマイアーが下がり、ヤニチッチを投入。これに伴い、酒井はCBから右WBにポジションを移した。
 
 しかし、それでもバイエルンの攻勢に変わりはなく、前半、ハンブルクは37分にバイエルンDF陣のミスで一度チャンスを得たものの、まともなシュートを放つことはできず。改めて、両チームの圧倒的な力の差が見られた45分間だった。
 
 後半も立ち上がりから優勢に試合を進めるバイエルンは55分、交代出場のトリソがペナルティーエリア手前でボールを受けて左に流すと、逆サイドから走り込んだロッベンが左足で強烈に叩き込んで4点目を奪う。
 
 ハンブルクはバイエルンのプレッシャーを受けると簡単にボールを失い、逆に相手が攻撃のスイッチを入れると簡単に自陣深くまで入られ、揺さぶりを受けて翻弄され続ける。
 
 70分、ハンブルクはワラセに代えて17歳のヴァグノマンをピッチに送り出す。これにより、酒井は再びポジションを変えることとなく、以降はボランチとしてプレー。守備に奔走しながら、78分にセットプレーから敵陣ペナルティーエリア内でボールを受けたものの、味方に繋ぐことはできなかった。
 
 組織でも個でも力の差を見せ付け、多彩な攻撃からチアゴ、ルディ、フンメルス、レバンドフスキらが次々に惜しいシュートを放ったバイエルンは、81分、リベリが左タッチラインからドリブルでハンブルクの選手4人を置き去りしてエリアに侵入し、ゴール右隅にシュートを突き刺してチームに5点目をもたらした。
 
 さらに85分には、チアゴがパパドプーロスにエリア内に倒されてPKを得たバイエルン。ハットトリックを懸けてキッカーを務めたレバンドフスキだったが、GKの逆を突いたシュートはクロスバーを越えてしまった。
 
 しかし89分、今度はカウンターからキミッヒがコスティッチに倒されて再びPK判定。挽回のチャンスを得たレバンドフスキは、今度は右隅に確実に決めて、自身の今シーズン通算得点を23まで伸ばした。
 
 この直後、アディショナルタイムなしで試合は終了。勝点を66としたバイエルンは、次節で優勝を決める可能性が出てきた。一方、手も足も出ずに惨敗を喫したハンブルクは、勝点2差のケルンに今節で逆転されて最下位に転落する可能性も……。
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