【CL】マドリー、堅守と効率の良い攻撃でパリSGを撃破! 余裕を持って8強入り!!

2018年03月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

C・ロナウドの先制ヘッドで勝負はほぼ決まり

パリSGに諦めムードをもたらしたC・ロナウド。リーガ・エスパニョーラでも得点量産態勢に入った彼は、CLでは計12点目となり、得点ランキングでは2位以下を大きく引き離している。写真はC・ロナウドと退場になったヴェッラッティ。 (C) REUTERS/AFLO

 3月6日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝トーナメント1回戦の第2レグが行なわれ、レアル・マドリーは2-1でパリ・サンジェルマンを下して準々決勝進出を決めた。
 
 サンチャゴ・ベルナベウでの第1レグはマドリーが3-1の勝利を飾っており、パリはこのパルク・デ・プランスでのリターンマッチでは、2-0以上のスコアで勝利を挙げる必要があった。
 
 試合は、マドリーが立ち上がりから相手にプッシャーをかけるが、2点のリードがあることから守備への意識を強く持ち、第1レグのように猛烈な勢いで敵陣に押し寄せることはない。
 
 しかし自陣ではいっさいの自由をパリSGには与えず、カウンターで好機を見出していく。11分にアセンシオのサイドチェンジから右サイドのC・ロナウドが横へ流すと、ベンゼマがダイレクトでファーストシュートを放った。
 
 17分には、アセンシオの右からのクロスに、ニアでS・ラモスが合わせて最初の決定機を迎えたが、これはGKアレオラが好反応で防ぐ。37分にもマルセロの縦パス1本でベンゼマに得点機が訪れたものの、これも相手守護神にブロックされた。
 
 ボールポゼッションでは上回りながらも、敵陣で効果的な攻撃を見せられなかったパリSGは、24分にドリブル突破を試みたエムバペがカゼミーロに倒され、ゴール正面30メートルの位置でFKを獲得。これを、ネイマールの代わりに前線に入ったディ・マリアが直接狙う。ホームチームにとっては最初のシュートだった。
 
 40分にはバイタルエリアでのパス回しを経て、中央のヴェッラッティから右のディ・マリアへパスが通り、ペナルティーエリアの深い位置から強烈なシュートを放つが、GKナバスがしっかりキャッチする。
 
 その2分後にも、D・アウベスのスルーパスでエムバペが右サイドを抜け出してシュートも、やはりナバスが立ちはだかる。中央にはカバーニがいたが、角度のないところから強引にシュートを狙ったところに、思うように攻められない苛立ちも感じられた。
 
 マドリーがうまく試合をコントロールした感のある前半を終え、後半は立ち上がりからパリSGが相手ゴール前に迫るも、マドリーは49分に反撃を仕掛け、マルセロのクロスからC・ロナウドが惜しいヘディングシュートを放つ。
 
 これは枠を外れたものの、その1分後、D・アウベスからボールを奪取したアセンシオが左サイドを上がってL・バスケスへ。彼からのクロスはファーサイドのC・ロナウドにぴったり合い、エースは地面に叩き付けるヘディングシュートで今度はアレオラの牙城を崩した。
 
 絶対に与えたくなかった先制ゴールを奪われ、マドリーの背中が遠くなったパリSGだが、ゴールを求めて再びマドリーを押し込む。エムバペは状況を打開しようと積極的に仕掛け、カバーニに浮き球でラストパスを送り、SBのユーリは左サイドを抜け出して惜しいクロスを入れて、マドリーDFを慌てさせた。
 
 しかし、66分にホームチームをさらに追い込む事態が……。ヴェッラッティがファウルを取ってもらえなかったことで主審に激しく抗議し、2度目の警告を受けたのである。
 
 数的不利まで背負いこむこととなったパリSGだが、71分、ディ・マリアが左から上げたクロスをファーサイドのT・シウバが頭で折り返したところを、交代出場のパストーレがヘディングシュート。ボールはカゼミーロ、カバーニと続けてはね返り、ゆっくりとゴールラインを越えた。
 
 一方、マドリーは慌てずに機を見て攻撃を仕掛けながら、68分にアセンシオがマルセロのクロスをダイレクトで合わせて左ポストを叩き、73分にもベンゼマが独走して決定機を迎えたが、これは枠を捉えられない。
 
 それでも、このまま試合を終わらせれば十分というなかで80分、C・ロナウドが右から持ち込んでL・バスケスにスルーパス。ここから入ったクロスはラビオがクリアするも小さく、カゼミーロがシュートを放つと、マルキーニョスに当たって浮き上がり、アレオラの頭上を越えてゴールネットを揺らした。
 
 その後、守備の崩れたパリSGに対し、マドリーはL・バスケスがベイルのクロスを受けてポストを叩き、C・ロナウドやイスコが強烈なシュート。攻勢を保ちながら、余裕を持って試合終了の時を迎えた。
 
 準々決勝進出を決め、3年連続の欧州制覇にまた一歩前進したマドリー。安定した守備と少ない人数でも攻め切る効率の良い攻撃、そして巧みな試合運びが光った。
 
 パリSGは今シーズン、欧州制覇を目標に掲げたものの、またもやベスト16で歩みは止まった。ネイマール不在というアクシデントに見舞われたものの、果たして彼がいたとして違った流れになったか……。悲願成就のためには、まだまだ成すべきことが多いと感じさせた。
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