乾、先制ゴールで今季通算4点目! しかしチームは数的優位も降格圏チームに勝ち越せず…

2018年03月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

後半は攻め続けるも好機は多くなく…

ファーストチャンスをしっかりモノにした乾。オレジャーナが抜け出した瞬間、逆サイドを疾走してラストパスを引き出した。 (C) Getty Images

 3月3日(現地時間)、リーガ・エスパニョーラ第27節が行なわれ、エイバルは1-1でデポルティボと引き分けた。
 
 欧州カップ圏内(6位)まであと一歩の7位につけるエイバルが、降格圏内の19位デポルティボの敵地に乗り込んだ一戦。乾貴士は3日前に行なわれた前節ビジャレアル戦はスタメンを外れたものの、今回は2試合ぶりに先発出場を果たした。
 
 試合はホームのデポルティボが立ち上がりから攻勢に立ち、4分にルーカスが左からクロスを入れると、中央で待ち受けたフリーのアンドーネが決定的を迎えるが、飛び出してきたGKドミトロビッチにブロックされ、これを活かせない。
 
 しかしデポルティボは、この後も再三、左サイドを崩してチャンスを作る。6分には、今度はアンドーネのクロスをルーカスが中央で合わせたが、これもドミトロビッチのファインセーブに遭って、CKに逃げられた。
 
 ピンチをしのいだエイバルは11分、カウンターからオレジャーナが右サイドを抜け出してグラウンダーのクロス。ボールが逆サイドに流れたところを、走り込んでいた乾が合わせてゴールに流し込み、先制点をもたらした。
 
 今季通算4点目となる、乾の17節ジローナ戦以来10試合ぶりのゴールでリードを奪ったエイバルは、ここから攻撃が活性化してしばらくは相手ゴールに迫ったが、間もなくすると試合は落ち着き、徐々にデポルティボが盛り返していく。
 
 31分、左からのアーリークロスをアンドーネがダイレクトで合わせるもポストにはね返され、またしても好機を逸したデポルティボだったが、その1分後、抜け出したアドリアンの右からのクロスをアンドーネがヘディングシュート。これもポストはね返されたが、今度はドミトロビッチがキャッチできず、ボールはゴールラインを割った。
 
 オウンゴールというかたちで同点としたデポルティボだったが、38分に思わぬアクシデントに見舞われる。連係ミスから危ない場面を迎え、GKコバルがペナルティーエリアの外でジョルダンにファウルを仕掛けて一発退場となったのだ。
 
 ホームチームが数的不利を強いられて迎えた後半、やはりエイバルがポゼッションで大きく勝るが、攻め急ぐことなく、じっくりボールを繋ぎ、揺さぶりをかけながら相手の隙を窺う。
 
 しかし、デポルティボはしっかり守備を固めてエイバルに決定的なプレーを許さず、機を見てはカウンターから攻撃で仕掛け、セットプレーなどからチャンスを作ることもあった。
 
 アウェーチームが攻めあぐねる状況のなか、74分に乾はI・アレホと交代。得点の他、前半は相手守備陣を慌てさせるクロスも入れた乾だったが、攻勢の後半はあまり見せ場を作れず、58分にCKからのこぼれ球を拾って惜しいシュートを放ったぐらいだった。
 
 エイバルはその後、あらゆるところからゴール前にボールを入れていくものの、デポルティボDF陣には容易に対処され、逆にカウンターを浴びて危険な場面を迎えたりもしながら、アディショナルタイムでもスコアを動かすことはできず、タイムアップの時を迎えた。
 
 デポルティボは大きなハンデを背負いながらも、これを乗り越えて上位チームと引き分け。一方、エイバルは後半、ほぼ一方的に攻めながらも相手の術中に嵌るかたちとなった。同じ勝点1でも、それぞれの想いは全く異なることだろう。
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