ネイマールは今季絶望か…代表ドクターが深刻な状況を明かす「簡単な骨折じゃなく手術しかない」

2018年03月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

担当するのはロナウドやカカを治療してきた名医。

マルセイユ戦で重傷を負ったネイマール。その状態は当初の予想よりも芳しくないようだ。 (C) Getty Images

 セレソンの16年ぶりの世界制覇に早くも黄信号が灯っている。
 
 現地2月25日に行なわれたリーグ・アン第27節のマルセイユ戦で、右足首の捻挫と右足第5中足骨にひびが入る怪我を負ったネイマールの状態について、ブラジル代表のチームドクターを務めているロドリゴ・ラスマル氏が公にし、6月のロシア・ワールドカップに"ぶっつけ本番"で臨む可能性を示唆した。
 
 マルセイユ戦の直後は、手術を回避する可能性も報じられていたネイマールだが、米国スポーツ専門メディア『ESPN』の取材に応えたロドリゴ医師は、「簡単な骨折ではない。足の真ん中の重要な骨が折れているんだ」と述べ、「手術は避けられない」とした。
 
「この手の骨折はネイマールに起こったように気づかれにくいものだ。完治させる唯一の方法は手術しかない。そして、よりデリケートな治療をしなければ、短い間に再び骨折する可能性が高く、そのリスクをアスリートに与えることはできない。リハビリにかかる時間は2か月半から3か月だろう。本人のやる気次第で状況は変わってくるが、注意深く観察していくしかない」
 

 
 ロドリゴ氏は、長くセレソンをサポートしてきた名医でもある。2002年、2006年、2014年とワールドカップを戦うチームに帯同し、元ブラジル代表のロナウドやカカなどの手術を請け負うなど、スター選手の扱いもこなした経験を持つ手練れだ。
 
 そんなロドリゴ氏による手術は今週末に予定されており、そこから最大3か月のリハビリ期間を要することを考えれば、ネイマールが本格復帰を果たすのは、5月中旬から6月上旬頃。そのため、今シーズン中の公式戦復帰は難しく、セレソンのエースはワールドカップに向けた代表合宿でコンディションを調整するしかない。
 
 すでにネイマールと言葉を交わしたというロドリゴ氏は、本人の無念さを伝えたうえで、最大限の治療を施し、完全復活させることを誓っている。
 
「ネイマールはもちろん悲しみ、怒っている。だけど、彼は(手術の)他に選択肢がないことを十分に理解している。そして、早く復帰するために最大限の努力をしていくだろう。我々も彼が早期復帰するために全力を尽くす」
 
 2002年の日韓大会を制して以来、ワールドカップ制覇からは遠のき、自国開催だった前回大会では、準決勝でドイツに1-7と大敗し、国民の失望を買ったセレソン。その雪辱を晴らすうえで、ネイマールは必要不可欠なメインキャストなだけに、その回復具合は悲願達成の鍵となるのは言うまでもない。
 
 大会を彩るスターでもあるネイマールは万全の状態で、ロシア大会に臨むことができるのだろうか。
 

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