守護神ブッフォン、「忠誠と責任」によりアッズーリ続行を決意…ファンの7割は引退を要求?

2018年02月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「変化すべきタイミング」と答えたファンは77%。

ディ・ビアージョ暫定監督の招集に応じ、3月の代表戦でアッズーリ入りすることになったブッフォンだが、国民の多くは変化を求めているようだ。(C)Getty Images

 ワールドカップ(W杯)出場を60年ぶりに逃したイタリアは、3月の国際親善試合でアルゼンチン、イングランドと対戦する。復活に向けたリスタートの第一歩となる2試合だ。だが、イタリア代表のルイジ・ディ・ビアージョ暫定監督は、まだベテランの力が必要だと考えている。

 ディ・ビアージョ監督は現地時間2月26日の会見で、ユベントスのジャンルイジ・ブッフォン(40歳)を3月の代表戦に招集すると述べた。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』によると、「2~3試合プレーしてから(進退を)決めるように提案した。おそらく3月の代表戦には参加する」と、本人を説得したことを明かしている。
 ブッフォン自身も『Italia 1』で「監督のコメントに付け加えることはない。僕には責任感があり、移行期にある代表チームにまだ尽くせると感じている」と、招集に応じる用意があると述べた。

「デリケートな親善試合が続く。数日バカンスを取ろうと思っていたが、アッズーリ(イタリア代表の愛称)が自分を必要とするなら、応えなければいけない。それが代表に対する忠誠と責任だ。その後のことについては6月にまた考える」

 ディ・ビアージョ監督によると、アンドレア・バルザーリ(36歳)は代表引退の考えを変えなかったという。一方、ジョルジョ・キエッリーニ(33歳)は3月の代表戦に参加するとのこと。ダニエレ・デ・ロッシ(34歳)については、結論が先送りになったと明かした。

 ブッフォンをはじめとするベテランの功績は疑いようがない。だが、新たな一歩を踏み出すことが求められ、世代交代が期待されているアッズーリだけに、ベテランに頼り続けることに疑問の声が上がっているのも事実だ。

『La Gazzetta dello Sport』紙のアンケートによると、約7400人のユーザーのうち、「ブッフォンに2~3試合を託してから世代交代」を選んだのは8%強で、「まだトップレベルにあり、敗退したW杯予選でキャリアを終えるべきではない」という回答も14%強にとどまった。

 一方で、「サイクルは終わり、変化のタイミング」と答えたファンは77%にものぼる。ミランのジャンルイジ・ドンナルンマを筆頭に、有望な若手守護神も多いイタリアだけに、もうブッフォンに頼るべきではないと考えるサポーターが多いのだ。

 W杯予選敗退が決まったとき、号泣するブッフォンに涙したファンは少なくない。その偉大さゆえに、引退を悲しむ声が多いのは確かだ。だが一方で、どんな名手のキャリアにも必ず終わりは訪れるもの。冷静に世代交代をうながすサポーターの主張を、ディ・ビアージョ監督とブッフォンはどう捉えたのだろうか。

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