[J１リーグ１節]磐田０-３川崎／２月25日／エコパ
 
　ゼロックス・スーパーカップのC大阪戦（●２-３）、ACLの上海上港戦（●０-１）、ACLの蔚山現代戦（●１-２）と、まさかの公式戦３連敗スタートとなった川崎がリーグ開幕戦で磐田を３-０で下し、今季初勝利を掴んだ。試合後、安堵の表情を浮かべたのはキャプテンの小林悠だ。
 
「ホッとしたのが一番です。やっぱり勝つって大変だと改めて実感しました。ただこれで勝利の喜びを皆が思い出せたはずですし、この１勝を次につなげたいです」
 
　磐田戦には右サイドハーフとして先発すると攻守に走り回り、勝利に貢献した。試合終盤に訪れた２度の決定機は決め切れずに日本人初となる５年連続の開幕戦ゴールは奪えなかったが、「チームが勝てたので良かったです。自分は次に決めようと切り替えてやっていきたいです」と前を向く。
 

　勝利の要因に挙げるのは「まさかと思った」という中村憲剛の珍しいヘッドでの先制点だ。
 
「先制点ってやっぱり大きいですよね。先手を取れたのは今年初です。今日のような展開だとボールの回し方がまったく異なります。もし先制されれば、相手はブロックを作れば良いという守備になりますが、こっちが先手を取れば相手は出て来る。そうすると試合運びは楽になります。最初は無失点で辛抱して、先にスコアを動かす。これが勝利の方程式ではないですが、今後、大事になってくるはずです」
 
　さらに磐田戦は「攻守両面で良さを出せました。フロンターレらしさが出てきた試合」と語るように、昨季から鬼木達監督が求めてきた守備の粘り強さと持ち前の攻撃力が蘇りつつある点も収穫と言えそうだ。
 
「勝利への執着心が増した」という一戦を機に新チャンピオンは上昇気流に乗れるのか。３月２日にホームで迎える湘南戦で連勝を飾り、さらなる勢いを手にしたい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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