相手の倍以上となる25本のシュートで1-1。決定力不足の天津権健戦に柏の攻撃陣は…

2018年02月21日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

決定力不足のなか、掴んだ確かな手応え。

多くの決定機がありながらも1得点に終わった天津権健戦に、伊東純也は悔しさを露わにした。写真:山崎 賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[ACL2節]柏 1-1 天津権健/2月20日/柏
 
 シュート本数は25対12。この数字から、中国の天津権健とのACLグループステージ2節をドローに終えたことが、柏にとっていかに痛恨だったかは明白だ。
 
「崩すまでは良くて、前線の選手全員にビックチャンスがあった。ただ、個人レベルで(シュートを)決め切る精度とかが足りなかった」
 
 伊東純也がこう唇を噛んだように、柏の攻撃陣にはほぼ全員にチャンスがあった。シュート本数は伊東とクリスティアーノが4、江坂任が6、ハモン・ロペスが7。このスタッツからも、アタッカー陣の著しい精度不足が窺える。さらに、下平隆宏監督が相手の守備を「ルーズだった」と述べるほど、それぞれシュート時の余裕はあった。
 
 1ゴールとはいえ、「守り切るより、もう1点取る意識でやっていた。実際にチャンスは作れていて、そこで決め切れていれば試合は終わっていた。そこが、今回は足りなかった」と伊東が言うように、シュートまでは躍動感のあるアタックを展開できたのは収穫だろう。
 
 その点については、前半にPKを失敗しながらも、後半に鮮やかなボレーで先制ゴールをマークしたクリスティアーノも同じ見解を示す。
 
「終始ゲームを支配していた。この1-1というスコアを除けば、良いゲームだったと思う。何回もチャンスを作れていたなかで、フィニッシュには課題が残った。内容では劣っていなかったから、この戦い方を続けていきたい」
 
 ホームで悔しさが残るドローとなったが、「内容的には自分たちが目指しているものを発揮できた」(下平監督)。25日に控えるJ1開幕戦の仙台戦では、ゴールラッシュに期待したい。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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