プレミア4選手がまさかのタクシー泥棒! 歴戦のベテランたちの愚行に英国内は…

2018年02月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

マクドナルドからホテルまで“足”がなかったから

左上から時計回りにエバンス、バリー、マイヒル、リバモア。窃盗容疑のかかるこの4選手が一斉に出場停止となれば、プレミア最下位のWBAはさらなる窮地に追い込まれる。(C)Getty Images

 前代未聞の事件が起こったのは、現地時間の木曜日早朝だった。
 
 土曜日のFAカップ5回戦・サウサンプトン戦に向け、ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(WBA)はスペインのバルセロナで3日間のミニキャンプを張った。その最終日に、チームの主軸であるジョニー・エバンス、ガレス・バリー、ジェイク・リバモアと第2GKボアズ・マイヒルの4選手が、街中で窃盗事件を犯したというのだ。高級紙『The Guardian』や国営放送『BBC SPORTS』など英国メディアが一斉に報じている。
 
 水曜日深夜に繁華街へ繰り出した4人組だったが、ほとんどの店がすでに閉店していたため、マクドナルドで数時間談笑。ホテルへ帰ろうとしたところ、移動手段が見つからなかったため運転手のいないタクシーに乗り込み、無断で運転して戻ったという。車をホテル前に乗り捨てる明らかな窃盗行為で、運転手がすぐさま通報。逮捕にこそ至らなかったが、地元の警察署で事情聴取を受けたという。
 
 4選手ともプレミアリーグを代表する選手たちだ。エバンスは北アイルランド代表でWBAのキャプテンを務め、バリーはアストン・ビラ、マンチェスター・シティで名声を築き、イングランド代表としても活躍した大ベテラン。リバモアは現役のイングランド代表MFで、35歳のマイヒルも元ウェールズ代表の守護神である。国際経験が豊富な面々のあり得ない愚行に、関係者は怒りを隠せない。アラン・パーデュー監督もそのひとりだ。
 
「いったい我々はなんのために遠征したんだ? こんなことは起こってはいけないし、まったく望ましくない。間違いないのは、彼らが外出禁止のルールを破ったこと。許される行為ではない」
 
 現在プレミアリーグで最下位のWBA。降格の安全圏まで7ポイントも開いており、まさに崖っぷちだ。ミニキャンプは直近のFAカップだけでなく、シーズン終盤の巻き返しを期すための"決起集会"の意味合いが濃かったという。それだけに指揮官パーデューは、歴戦の勇士たちの裏切り行為に激高しているのだ。
 
 クラブは4選手の共同声明を公式HPに掲載。「誰が事件に関わったのかを明らかにするのが大事だと感じ、公表に至りました。外出禁止令を破ったのは間違いなく、素直に認め、クラブとチームメイトに謝罪します」といったもの。そしてクラブは「誠心誠意、当局の捜査に協力する。4選手の処分については捜査が終わった段階であらためて発表します」と記した。
 
 当然のことながら、英国内でバッシングに晒されている4選手。パーデュー監督は「私には指導者として積み上げてきた経験がある。彼らの処分がどうなるかは分からない。だが、今一度チームを結束させ、良い方向に持っていく自信はある」と気丈に話した。
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