コンテ、宿敵モウリーニョを絡めた伊メディアの“ドッキリ”を一切笑わず…「何も言うことはない」

2018年02月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

モウリーニョの「友情の証」を手渡され…

同郷リポーターのジョークを笑い飛ばすことはしなかったコンテ。イタリア人指揮官のなかでモウリーニョの名前は聞きたくないワードなのかもしれない。 (C) Getty Images

 チェルシーの指揮官アントニオ・コンテとマンチェスター・ユナイテッドの指揮官ジョゼ・モウリーニョが犬猿の仲であるのは、いまや周知の事実だろう。


 
 両者の関係が一気に険悪化したのは、今年1月4日の記者会見だった。モウリーニョがコンテに対し、「私はタッチライン際でピエロのような振る舞いはしない」と発言。これにコンテも応戦し、翌日の会見で「彼は"老年性痴ほう症"というか、過去に自分がとった行動を忘れてしまうんだろう」と、ポルトガル人指揮官のこれまでの行動を引き合いに出して激しく非難した。
 
 辛辣な言葉で反論されたモウリーニョは、同月12日の会見で、「私はもう変わることにした。もはや、彼を軽蔑している。軽蔑は、私にとって物語の終わりを意味する」として絶縁することを公言。これを受け、多くのメディアが「両者の関係は完全に終焉した」と伝えた。
 
 この2人の関係を得意のジョークでいじったのが、イタリア・メディア『Media Set』のサッカー番組『Le Iene』だ。同番組は両監督の下へそれぞれリポーターを送り込み、「あの人から友情の証として渡されました」と、"宿敵"の名前がプリントされたユニホームを手渡すというドッキリを敢行した。
 
 このドッキリを先月末に受けていたモウリーニョは大爆笑し、ユニホームを持ち帰るという余裕の対応を見せたが、コンテは母国メディアのジョークを快く受け取らなかった。
 
 現地2月15日の公式会見の最中、『Le Iene』の直撃を受け、モウリーニョがサインしたユニホームを掲げたリポーターから「あなたにプレゼントです。ジョゼ・モウリーニョからです。"私の友人、アントニオへ"と書いてあります。友情、万歳! 受け取られますか?」と聞かれると、「特に何もない」と言い放ち、苦笑いを浮かべて沈黙。会見場には微妙な空気が流れた。
 
 それでも「ユニホームにサインをしてくれ」とせがむイタリア人リポーターに「畳んでから、後で持ってきてくれ」とかわし、コンテは淡々と会見を続行していた。
 
 最近の成績不振からチェルシー解任が取り沙汰されていることも相まって、"イタリアンジョーク"にも白い歯を見せることはなかったコンテ。絶縁中のモウリーニョが率いるマンチェスター・Uとは今月25日に対戦するが、はたしてどのような対応を見せるだろうか。
 

次ページ【動画】イタリアンジョークに沈黙したコンテの会見模様

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事