インテル補強策にサポーターたちが激怒! オーナー息子に「クラブを壊している」と非難轟々

2018年02月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

トップターゲットのパストーレ獲得に失敗し…。

今冬にインテルに加わったラフィーニャ(右)。SPAL戦でさっそくデビューを飾ったものの、チームを勝利には導けず……。 (C) Getty Images

 長友佑都が7年を過ごしたインテルに別れを告げた冬の移籍市場最終日。去就が注目されていたパリ・サンジェルマンからのアルゼンチン代表MFハビエル・パストーレが、ネラッズーロ(インテルの愛称)のユニホームに袖を通すことはなかった。
 
 今冬のマーケットでリサンドロ・ロペス(←ベンフィカ)とラフィーニャ(←バルセロナ)を手に入れたインテル。ルチアーノ・スパレッティ監督もさらなる補強の必要性を示唆していたなかで、インテリスタが期待したのが、以前から必要視されていたトップ下の強化だ。
 
 そのトップターゲットとして連日のように紙面を賑わせていたのが、「移籍するならイタリア」と公言していたパストーレだった。しかし、ファイナンシャルフェアプレーの影響により、レンタル移籍でしかオファーできないインテルは、パリSGとの取引をまとめることができなかった。
 
 イタリア版『Sky Sports』によると、ピエロ・アウジリオSDは「パストーレの獲得交渉はなかったんだ。先日も言ったように、金銭面で条件が揃っていなかった」と、パリSGと交渉を詰めるほどの段階にすらなかったと明かしている。
 
「選手としてのパストーレの能力に、議論の余地はない。どんなチームにとっても、重要な選手になり得る。だがインテルは、常に買い取りオプション付きのレンタルしかないと誠実に言ってきた。そしてパリSGが、その可能性に扉を開くことはなかった。だから、パストーレ獲得交渉はなかったんだ」
 
 一方でアウジリオSDは、「出場機会がなかった一部の選手の移籍が実現するようにした」と、長友をはじめとする放出選手にも言及している。
 
「我々は、適切な一定レベルの解決策を見つけた。長友はガラタサライ、ジョアン・マリオはウェストハムだ。彼らの移籍は、サラリー負担を軽減させ、レンタルという点も、クラブに良いものをもたらしてくれた」
 
 しかし、サポーターはクラブの補強に納得していないようだ。
 
 イタリア・メディア『Sports Mediaset』によると、インテルのオーナーで、中国の蘇寧グループの張近東会長の息子スティーブンのインスタグラムには、ファンから怒りや罵倒の書き込みが殺到したという。
 
「クラブを壊している」
「出ていけ」
「みっともない経営」
「クラブを売って悪夢から解放してくれ」
 
 インテリスタたちの怒りを鎮めるには、現地2月3日のクロトーネ戦(セリエ23節)で、8試合ぶりに白星を挙げるしかないだろう。だが『Sky Sports』によると、31日の練習でエースのマウロ・イカルディが右太腿を痛め、クロトーネ戦、さらに次節のボローニャ戦の出場も危ぶまれているという。
 
 長友は、チームがチャンピオンズ・リーグ出場権を得られるようエールを送ってミラノを去ったが、インテルは欧州最高峰の舞台への切符を手にし、サポーターを喜ばせることができるだろうか。
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