ドルトムント、バルサからU-17W杯シルバーボールの逸材を獲得! 逆にバルトラはベティスへ

2018年01月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

“原石”の争奪戦に強いドルトムント

ドルトムントがまた手に入れた逸材。S・ゴメスはいかなる成長を遂げるだろうか。 (C) Getty Images

 1月30日(現地時間)、ドイツ・ブンデスリーガのドルトムントは、バルセロナの下部組織でプレーするU-19スペイン代表の17歳、セルヒオ・ゴメスを獲得したと発表した。

 背番号は34。契約期間については「長期間」、移籍金額についても明かされていないが、『キッカー』誌が先日報じたところでは、300万ユーロ(約4億円)といわれている。
 
 セルヒオ・ゴメス・マルティンというフルネームを持つ2000年9月4日生まれの攻撃的MFは、突破力と得点力に秀でており、戦術理解度も高く、フレキシブルなプレーをウリにしている。
 
 昨年10月にインドで行なわれたU-17ワールドカップでは、スペインの準優勝に大貢献。イングランドとの決勝(2-5)で挙げた2点を含む4ゴール(日本の中村敬斗と同数の4位)を挙げ、シルバーボールを受賞した。
 
 アーセナルやチェルシーも獲得を狙ったという逸材を射止めたドルトムント。ミヒャエル・ツォルクSDは「彼がワールドクラスの能力の持ち主であることに疑いの余地はない。我々は以前から、彼に興味を持っていた」と称賛し、期待を寄せている。
 
 対してS・ゴメスは、「ビッグクラブでプレーする機会を与えてくれたドルトムントに感謝している。最初の練習から、全力を出していきたい。チームに貢献する自信はあるし、攻撃なら色々なポジションをこなせる。まずは監督のやり方に適応していきたい」と意気込みを口にした。
 
 ツォルクSDによると、S・ゴメスはトップチームで練習しながら、夏まではU-19チームの試合に出場することになるという。
 
 ドルトムントは、昨夏にもマンチェスター・シティの下部組織からU-18イングランド代表のジェイドン・サンチョ(17歳)を獲得しており、十代の"原石"の争奪戦には非常に強い。2年前も、多くのビッグクラブに競り勝ってレンヌからウスマンヌ・デンベレ(当時18歳)を獲得した。
 
 デンベレには昨夏、1億500万ユーロ(約137億円)の移籍金を置き土産にバルセロナへ去られたものの、現在もサンチョの他、クリスティアン・プリシッチ(19歳)、ダン=アクセル・ザガドゥ(18歳)、アレクサンダー・イサク(18歳)といった才能ある十代選手を擁している。
 
 これらトップチームで活躍する選手の他にも、多くの20歳に満たない逸材が熾烈な争いを繰り広げているドルトムント。エムレ・モル(現セルタ)、ミケル・メリーノ(現ニューカッスル)といった高い能力を有する選手でも出場機会をなかなか得られず、完全移籍やレンタルで別の活躍の場を求めることを余儀なくされたほどだ。
 
 同じ「ラ・マシア(バルサの下部組織)」出身のアンドレス・イニエスタに憧れているというS・ゴメスは、自ら選んだドルトムントという才能ある若手が育つのに最適といわれる環境のなかで、どのような道を歩んでいくだろうか。その成長ぶりを見守りたい。
 
 さて同日には、逆にドルトムントから、DFマルク・バルトラが退団。同時に、母国スペインのベティスと2023年までの契約を結んだ。移籍金は1050万ユーロ(約14億円)とされている。
 
 2016夏にバルセロナから加入し、16-17シーズンはブンデスリーガ19試合、今シーズンはここまで12試合に出場。CBが本来のポジションだが、ペテル・ボシュ監督の下では右SBとしてもプレーした。
 
 昨年4月には、移動中の専用バスが爆弾攻撃を受けた際に右手に手術が必要となる大怪我を負い、リーグ最終節までの欠場を余儀なくされた。
 
 ドルトムントが今冬にスイス・バーゼルからCBのマヌエル・アカンジを獲得したことで、退団を決意したとされるバルトラは、クラブやファンに対し、クラブや自身のツイッターで別れと感謝の言葉を綴っている。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事