D・アウベス、ネイマールのバルサ退団は「ブラジルにとっても必要なことだった」

2018年01月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「影から抜け出さなければいけなかった」

D・アウベスは、ネイマールの「独り立ち」を肯定的・好意的に捉えている。写真は2016年2月。 (C) Getty Images

 ブラジル代表のネイマールが昨夏、バルセロナから史上最高額でパリ・サンジェルマンに移籍した理由のひとつは、バロンドールを受賞するためだ。

 リオネル・メッシと袂を分かち、栄華を極めたバルセロナを去って、欧州制覇の経験がないパリSGに向かうという決断は、周囲を大いに驚かせた。もちろん、移籍を決意する前は、本人の頭にも様々な考えがよぎったことだろう。
 
 セレソンとバルサ時代のチームメイトで、今シーズンからパリでも同僚となったダニエウ・アウベスは、FIFA公式サイトのインタビューで「彼がバルセロナに来る時は、クラブや街のことなどをアドバイスした。でも、今回は違ったよ」と、パリSG移籍に際してはネイマールに助言していないと明かした。
 
「彼の前に僕がここに来たのは、偶然でしかない。だけど、彼がどうすべきか確信を持てていなかった時期はあった。僕はただ、心の声に従い、幸せでいろとだけ伝えたよ。僕が彼に助言したのは、それだけだ」
 
 その上でD・アウベスは、すでにメッシのように「世界で最も影響力のある選手」であるネイマールが、メッシから"独立"する必要があったと続けている。
 
「彼は(メッシの)影から抜け出さなければいけなかったんだ。レオのように唯一無二の選手とプレーできるのは、最も素晴らしいことだよ。だけど、そこで見せたプレーが本当に自分のクオリティーなのか、それとも彼の力のおかげなのかという疑問がつきまとうんだ」
 
 D・アウベスは、「メッシとのプレーは大好きだけど、彼はアルゼンチン人で、僕とネイはブラジル人だ。遅かれ早かれ、対戦しなければいけなかったのさ(笑)」と冗談をまじえつつ、ネイマール本人とブラジル代表にとって、必要な一歩だったとの見解を示した。
 
「レオのような選手がそばにいない時こそ、個人として何かを成し遂げる、より良いチャンスがあると思う。ネイが自分の道を進むのは、彼の成長にとって、そしてブラジルにとっても重要なことだったんだよ」
 
 ネイマールは今シーズンのチャンピオンズ・リーグとロシアでのワールドカップでトロフィーを掲げ、メッシの「影」から完全に抜け出すことができるだろうか。
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