J移籍の噂もあったケイヒル、キャリアの原点であるミルウォール復帰に「ロマンチックな物語」

2018年01月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

「エモーショナルな瞬間」

ホームスタジアムでニール・ハリス監督と。ミルウォールは大ベテランの“帰還”を大歓迎している。 ※写真はミルウォールの公式ツイッターより

 イングランド・チャンピオンシップ(2部リーグ)のミルウォールは1月29日(現地時間)、オーストラリア代表FWのティム・ケイヒルを獲得したと発表した。

 現在38歳のケイヒルにとってミルウォールは、プロとしてのキャリアをスタートさせた思い出のクラブ。1998年から2004年までここで公式戦251試合に出場(57得点)した後、エバートン、ニューヨーク・レッドブルズ、上海申花、杭州緑城、そしてメルボルンと、クラブを渡り歩いた。
 
 日本では、2006年ドイツ・ワールドカップやその後のW杯予選などでたびたび痛い目に遭わされたことで「日本キラー」として知られたケイヒルだが、昨年、Aリーグのメルボルン・シティを退団した後はフリーであり、12月には横浜F・マリノス入りの噂も流れていた。
 
 ミルウォールは公式ツイッターで、キャリアの原点であるクラブへの14年ぶりの復帰を「ケイヒルにとってエモーショナルな瞬間」と綴ったが、彼自身もそれを認めている。
 
「再びこのクラブのユニホームを身に纏えるという感動は、言葉では表わせないものだ。(ホームスタジアムの)ピッチに入った瞬間、16歳で契約した時の緊張感を思い出した。ロマンチックな物語だ。以前から、イングランドに戻るなら、"家"に戻るつもりだった」
 
 感慨深げに古巣復帰の感想を語った大ベテランは、しかし助っ人としての自覚を失うことなく、「すぐにでもトレーニングを行なってコンディションを高めないと。新しく加入した選手は、いきなりベンチに入れと命じられても、ノーとは言えないんだ」と気を引き締め直した。
 
「若い頃に多くを学んだ」ミルウォールに、長いキャリアのなかで積んだ豊富な経験を還元することが求められるケイヒル。ミルウォールはここまで28試合を戦って(24チーム中)15位(暫定)。降格圏内とは勝点差9と安心できない位置にいるが、大ベテランはどのようなかたちで古巣に"恩返し"を果たすだろうか。
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