遠藤保仁も心躍らす新スタイル!『クルピ×ヤット』の化学反応でガンバに何が起こる?

2018年01月30日 金川 誉

「また攻撃的にいって、たくさん点を取って打ち勝つサッカーをやりたい」

2018年のシーズンを沖縄でスタートさせたG大阪。遠藤はクルピ監督が志向する攻撃的なサッカーを歓迎する。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 遠藤にとってプロ20年目のシーズンは、静かにスタートした。ガンバ大阪は1月22日、沖縄でキャンプを開始。大阪から移動し、午後に練習をスタートしたこの日は、アップ後に約45分間のランニング。まずは身体を起こすと、あっという間に全体練習は終了した。その後は自主練習タイムに。クルピ新監督は特に指示を送ることはなく、じっと選手の様子を見守るだけ。選手たちはおのおのでグループを作り、ボール回しを始めた。そんななかで遠藤はひとりチームスタッフを伴い、体幹トレーニングを開始。約30分間にわたり、黙々と自らがやるべきことをこなした。

 
 31日までの1次キャンプでは練習試合の予定もなく、主に体作りがベース。
「今は漠然と攻撃的にやるんだろうな、というイメージぐらいしかないんでね。また攻撃的にいって、たくさん点を取って打ち勝つサッカーをやりたいですし、失点を抑えつつ攻撃的な部分を出せれば、新たな発見もあると思います。守備の部分で厳しく、という部分も当然ありながら、いかにしてボールを取られないか、ということが先に来るんじゃないかとは思っています」
 
 戦える身体へのシフトチェンジを徐々に図りながら、遠藤は自身も望む攻撃的スタイルへの変化に向け、静かに心躍らせた。
 
 昨季まで5年間指揮した長谷川監督の下、守備の規律と戦う意識を持ったチームは、14年の三冠達成など4つのタイトルを獲得した。しかし昨季は10位と低迷。ひとつのサイクルが終わったシーズンとなった。クラブは今季、かつての攻撃的なスタイルを取り戻すべく、クルピ監督を招聘。G大阪=攻撃というスタイルに、もう一度舵を切ろうとしている。
 
 一方で今オフ、クラブは例年に比べて移籍市場で目立った動きを見せていない。現時点で、課題のひとつである絶対的な得点源の獲得にも至っていない。そんな状況を踏まえ、今季の目標と戦力分析については、遠藤は現実的な目も持っている。
「もちろんタイトルというところは頭にありますけど、昨季僕らは10位。バカみたいにでかいことは言えない。チャレンジャーとして、臨みたいと思います。いろんな問題も出てくるとは思いますけど、その都度きっちり修正していければ、チャンスはあると思います。今いる選手が自分たちの力をしっかり出せれば、他のチームに劣っているとは思わないですよ。代表もたくさんいますし。でもチームが優勝を争うためには、新たな若手の力も必要不可欠だと思います」

次ページ「自分としては若手より良いパフォーマンスを見せるだけ」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事