サッカー界きっての“悪童”が衝撃告白! 「ギャンブルを規制すれば半分以上のヤツらが消える」

2018年01月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

FAが提唱する既成ルールの矛盾を指摘。

違法賭博に抵触したことで昨年4月からサッカー選手としての全ての活動を禁じられているバートン(左)。しかし、当人に反省の色は……。 (C) REUTERS/AFLO

 イングランド・サッカー界を代表する"稀代のワル"が、またも問題発言をしてメディアを騒がせている。
 
 現地1月24日、元イングランド代表MFで、現在は違法賭博に関与したとして今年6月までの活動禁止処分を受けているジョーイ・バートンが、イングランド・サッカー界における賭博問題の実態を英国国営放送『BBC』のラジオ番組内でリークしたのだ。
 
 かつてはアーセナルの指揮官アーセン・ヴェンゲルからも「勇気を持った偉大な選手」と評されたバートンだが、35歳となった今、そのキャリアは衰退の一途を辿っている。バーンリーに所属していた昨年4月には、過去10年間で1260試合のサッカー賭博を行なっていた事実が発覚。現在はイングランド・サッカー協会(FA)から18か月の活動停止(その後13か月に減罰)という厳罰が課せられている。
 
 過去にはピッチ内外での暴力沙汰も起こすなど、"問題児"として話題となることが多いバートンは、謹慎中に出演した『BBC4』の番組内で、「賭博はこの国じゃ文化として根付いている」とし、厳罰を受けた自分は、あくまで氷山の一角に過ぎないと語った。
 
「俺はまだマシな方だ。もし、イングランドのリーグ全体で、賭けをやっていたヤツら全員を特定して活動停止にしたなら、半分以上の選手がいなくなるだろうな。スタッフたちも含めて、大半のヤツはギャンブルをやっている。オレはそう思う。なぜなら、ギャンブルはこの国の文化に深く浸透しているからだ」
 
 現在イングランドでは、セミプロを含め、プロ扱いとなる8部以上のリーグに登録している選手とスタッフに対し、サッカー関連のギャンブルを行なうこと、または関与することを禁じている。これは八百長を未然に防ぐための防止策なのだが、バートンからすれば「無策」に等しいようだ。
 
「規則をはみ出したから、FAは、俺が違法賭博をやった唯一のサッカー選手だと思っている。ただ、現実は違う。俺はこの目で見てきたんだ。ドレッシングルームで賭けごとをやっていたヤツは少なく見積もっても半分以上はいたし、そいつらは専用の口座も持っていた。今のシステムはおかしいよ」
 
 さらにバートンは、現行の規制システムに対して、「ギャンブルと八百長は違う。八百長は間違っている。それはスポーツの精神を脅かすもので、薬物と一緒だ」としつつ、スポーツベッティングに対しては許容すべきだと訴えている。
 
「別にギャンブルで罰則を受けたことに怒りはない。だけど、文化的に容認すべきだ。賭けること自体に問題はないはずだ。人々が限界を超えて賭け始めるリスクが、ちゃんとコントロールされていればね。
 
 ギャンブルについてのルールや規制は、日に日に厳しくなっているよ。最終的には、全面的に禁止されてしまうかもしれないね。サッカー界には賭けはどこにも存在しないって感じでね。でも、良くないのは自制心を失い、自分の資金力以上を注ぎ込んでしてしまう場合だ。FAに対して言いたいのは、ベッティング会社をオフィシャルパートナーとしながら、なぜこれほど厳しくするんだ?ってことだ」
 
 スポーツベッティングが一般的に行なわれているイングランド。にもかかわらず、ギャンブルを禁じるサッカー界。この矛盾点を指摘した悪童の言葉にFAは耳を傾けるのだろうか。
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