【高円宮杯U-18選抜】「ジャッキー・チェン」の名を持つ男がイタリアで光り輝く

2018年01月25日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「出演している映画は何十本も観ました」

前半のみの出場ながら、中村成は攻守に存在感を発揮した。写真:ナイキ

 現地時間1月24日、高円宮杯U-18プレミアリーグの参加チームから選出された『NIKE NEXT HEROプロジェクト』の選抜チームが、遠征先のミラノでASヴィズ・ノーバと対戦し、11-1で快勝した。
 
 ゴールラッシュの口火を切ったのが、2トップ下の一角を担ったMF中村成龍(阪南大高)だ。15分、森海渡(柏レイソルU-18)の絶妙なパスを受けてGKと1対1となり、冷静にゴールに流し込んだ。
 
 その4分後には、鋭いプレスでボールを奪い、財前淳(京都サンガF.C. U-18)のシュートに繋げるなど守備での貢献も光った。
 
 試合後は「相手が強くなかったとはいえ、(チーム初得点を挙げられたのは)正直うれしいです。(自分にとって)最初のシュートで決められてよかったです」と喜びを語った。
 
 阪南大高からは1学年先輩のCB吉田伸弘とともに遠征メンバーに選出。その吉田が今回の選抜チームの中でムードメーカー的な役割を果たしているのに対し、まだ2年生ということもあり、ややおとなしい印象を受ける。
 
 だが、ひとたびピッチに入れば、進んでボールを要求したり、周りに指示を出したりと堂々としたプレーを披露。本人も「試合では、普段の自分を変えないといけないと思っています」と語っている。
 
「成龍」という名前は、香港出身の大俳優ジャッキー・チェンの中国名と同じ。両親がともにジャッキー・チェンの大ファンで、その2字を授かった。幼い頃から、出演している映画を何十本も観てきたという。
 
 その名前に負けないビッグなプレーヤーへ。「海外のチームとの対戦経験がほとんどない」という「成龍」にとって、このイタリア遠征は糧となるはずだ。
 
取材・文:江國森(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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