【讃岐|新体制】“J3降格候補”からの脱却へ――編成のキーワードは若さ・高技術・向上心の強さ+「自分を変える」

2018年01月15日 サッカーダイジェスト編集部

注目はDF麻田将吾&MF佐々木匠の「2020 TOKYO」コンビ

新加入選手は9名。左から麻田、パク・チャニョン、鈴木、濱口、佐々木匠、北野監督、荒堀、重松、佐々木渉、ソン・ヨンミン 写真:寺下友徳

「J3降格候補」からの脱却を期すJ2参入5年目のシーズンに向けて、讃岐の新加入選手記者会見が1月14日に高松市内で行なわれた。

 2017年シーズンは6位以内を目標に掲げながら、最終節まで残留争いに巻き込まれて19位でフィニッシュ。さらにこのオフには、馬場賢治(→大分)、仲間隼斗(→岡山)、アラン(→金沢)、李栄直(→東京V)ら主力を含む15名がチームを去った。そうしたなかで、チーム統括部の中島健太強化担当は新チームの編成の意図をこう語った。
 
「今年は『若さ、技術の高さ、向上心の強さ』、そして『自分を変えたい』選手にフォーカスして編成しました。評価は周りが決めること。ただ、シーズンが始まってみて周りの評価を変えられる選手が揃ったと思います」
 
 約30分の会見は例年とは異なるピリピリした緊張感が漂うことに。マイクを握った新加入9選手は「サッカーが続けられるかどうか分からないなか、呼んで頂き感謝している。人生をかけてプレーしたい」と話した荒堀謙次(山形より完全移籍)をはじめ、全員が「今年は新しい魅力を出さないといけない」と語る北野誠監督のサッカーを体現する覚悟を、それぞれの言葉で表現した。
 
 展開力と球際に優れる鈴木拳士郎(関西大より新加入)や讃岐U-18から初の昇格選手となる濱口草太、重松健太郎(町田より完全移籍)やパク・チャニョン(山口より完全移籍)らに交じり、ひときわ輝きを放っていたのは2020年の東京五輪世代で98年生まれのMF佐々木匠(仙台より育成型期限付き移籍)とDF麻田将吾(京都より期限付き移籍)である。
 
 昨年はルヴァンカップで鮮烈な活躍を示しながら、終盤はレンタル先の徳島で苦闘を味わった『仙台の至宝』佐々木は、「この一年は気持ちの部分も意識して、讃岐でインパクトを残したい。このチームのために貢献することが東京五輪代表へ一番の近道」と、同じ轍を踏まないことを宣言。一方、186センチの左利きCB麻田も「12月のU-20日本代表タイ遠征で試合に出なければ成長しないことを感じて、讃岐への移籍を決断した。今年は大切な1年。試合に出続けて勝ちをつかみとりたい」と並々ならぬ決意を示した。
 
 なお、今季の讃岐は1月14日夕方に契約更新が発表されたアレックスを加えた総勢26名で15日より始動。20日から4日間の一次キャンプ(高知)、29日から6日間の二次キャンプ(沖縄)を経て、2月25日(日)にホームで行なわれる新潟との開幕戦への準備を整えていく。
 
取材・文●寺下友徳(フリーライター)

次ページ2018年メンバーリスト

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事