メッシの異次元の活躍でバルサが“鬼門”のアノエタを攻略!文句なしの「冬の王者」に

2018年01月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

スアレスも2ゴールで勝利に貢献。

2分け5敗と、リーガでは7シーズン連続で勝利できていなかった鬼門のアノエタでの価値ある勝利。バルサが苦しみながらも圧巻の強さを見せつけた。(C)Getty Images

 リーガ・エスパニョーラ19節、レアル・ソシエダ対バルセロナの一戦は、4-2でアウェーのバルサが勝利。7シーズン連続で勝てなかったスタジアム「アノエタ」をついに攻略した。

 先制したのは、ソシエダだった。11分、右サイドに開いたシャビ・プリエトのクロスをウィリアン・ジョゼがダイビングヘッド。名手マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンの手前で大きくバウンドしたボールは、勢いよくゴール上部に飛び込んだ。序盤から長短を織り交ぜたパス回しでバルサを翻弄していたホームチームが、もっとも欲しい時間帯に先制ゴールを叩き出した。

 今シーズンここまで公式戦28試合で無敗を貫き、リーガの首位を快走するエルネスト・バルベルデ監督のバルサにとっても、アノエタは"鬼門"であり続けるのか。

 次のゴールもソシエダに生まれる。34分、セルヒオ・カナレスのスルーパスに抜け出したファンミのシュートが、ブロックに入ったセルジ・ロベルトのつま先に当たってテア・シュテーゲンの逆をつく形になり、ゴールマウスに吸い込まれたのだ。

 バルサは、中盤の左サイドに入ったアンドレ・ゴメスのところでボールが収まらず、今シーズン大きな武器となっているジョルディ・アルバの攻撃参加を引き出せない。逆に同サイドをアルバロ・オドリオソラとシャビ・プリエトに支配され、苦しい展開を強いられた。ふたつの失点も、その左サイドを崩されてのものだった。

 元バルサB監督のエウセビオ・サクリスタンに率いられたソシエダは、バルサ以上にバルサらしく、4-3-3に並んだシステムといい、小気味いいパス回しといい、素早いプレッシングといい、ジョゼップ・グアルディオラ監督時代のバルサを彷彿とさせた。

 39分にDFラインの裏に抜け出したルイス・スアレスのパスからパウリーニョが1点を返したバルサだが、その後も中盤でパスミスを繰り返し、完全に流れを引き寄せることはできなかった。

 このバルサにとっては悪い流れを断ち切ったのが、前半は存在感がやや希薄だったエース、リオネル・メッシだった。50分にスアレスの芸術的なゴールをアシストすると、その後も得意のドリブルで疲れの見え始めたソシエダに襲い掛かる。

 メッシが高い位置でボールをキープすることで、それまで守備に奔走していたジョルディが本来の輝きを取り戻したバルサは、攻撃を仕掛けている時間が劇的に増え、じわじわとソシエダ守備陣にダメージを与える。そして、そんななかで生まれた71分のスアレスの2点目。気が付けば、バルサは逆転に成功していた。

 とどめを刺したのも、メッシだった。ゴール正面からのFKを直接叩き込み、4-2。クラシコで宿敵を完膚なきまでに叩きのめしたバルサは、鬼門のアノエタをも攻略し、文句なしの冬のチャンピオンとなった。
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