ドイツ在住ライターが厳選! 再開したブンデスリーガで注目すべき4つのポイント

2018年01月13日 中野吉之伴

ドルトムントの守備はどれほど改善されたか!?

長く不遇を託ってきたハメスが今年、ついに覚醒するか!? 写真はレバークーゼン戦でのゴール後。 (C) Getty Images

 2週間のウインターブレイクを終えて、ついにブンデスリーガが再開した。それぞれのクラブは合宿において、前半戦で明らかになった問題点を集中的に修正し、武器を磨いてきたことだろう。

 
 今回は、後半戦の注目点4つを挙げてみようと思う。
 
◇ハメス・ロドリゲス(バイエルン)
 
 他の先駆けて行なわれた18節のレバークーゼン戦では、鮮やかなFKを決めて敵地での3-1の勝利に貢献し、ハメスは幸先の良い後半戦の出だしを切った。
 
 前半戦でも時折、さすがと思わせるプレーを見せていたが、ブンデスリーガ特有の競り合いの強さになかなか慣れず、中盤で不用意にボールロストする場面も散見されていた。
 
 それでもユップ・ハインケス監督就任後は、チームへの順応がスムーズに進み、規律や戦術に対する理解が高まっている。味方チームのプレースタイルも把握してきたのだろう。どの辺りまでを任せ、どの辺りから関わればいいのかのバランスが、非常に向上してきた。
 
 ボールを止める直前、ボールを蹴る直前からでもプレーを変更し、相手をいなし、かわし、相手の裏をとれる。そんな、試合展開をひとつのプレーで変えることができるハメスの存在は、チームにとって間違いなく大きな武器になる。
 
◇ペーター・シュテーガー(ドルトムント)
 
 即効性のあるアプローチを得意とする監督ではない。
 
 バイエルンとのDFBカップ3回戦では、ケルン時代によく見せた堅守速攻で勝利を狙ったが、守り切ることができないドルトムントでは、残念ながらハマらず、逆に中途半端なポジショニングを衝かれ、序盤から何度も相手にシュートチャンスを許してしまった。
 
 とはいえ、じっくりとクラブ、チーム、そして選手と向き合い、最適な解を探し出していく手腕に長けている監督である。
 
 軽率なミスを衝かれて失点することが多かったチームに、どのように"基準"を設けるのか。その辺りのバランスをしっかりととることができれば、目標とするチャンピオンズ・リーグ出場権を確保することができるはずだ。

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