【鹿島】「近づきたいけど、追いつけない」内田篤人が語る小笠原満男の“凄み”

2018年01月13日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「凄い38歳。ちょっと信じられない」

8年ぶりの古巣復帰を果たした内田。盟友・小笠原とともに、愛すべきクラブでのタイトル獲得を誓う。写真:徳原隆元

 8年ぶりの鹿島復帰には様々な理由があるが、小笠原満男からの後押しもひとつの要因だった。
 
「(誘いは)ありましたよ。でも、(内容を)勝手に言うのは良くないと思うので、ナイショにしておきます。ただ自分の中では、それが最後のひと押しになりました」
 
 内田にとって、小笠原は特別な存在だ。2018年で在籍21年目を迎える小笠原は、改めて言うまでもなく、鹿島のレジェンドだ。途中、2006-07シーズンにイタリアのメッシーナに移籍するが、07年の夏に鹿島に戻ると、チームの6シーズンぶりのリーグ優勝に貢献。その後の史上初の3連覇の原動力にもなった。
 
 当時、鹿島でチームメイトだった内田は、小笠原の"凄み"を目の当たりにしている。
 
「満男さんが帰ってきて、ばんばん優勝させてくれましたけど、あれはやっぱり凄い。あれは僕にはできない。少しでも近づきたいけど、追いつけないと思う。あの人は違います」
 
 小笠原と同じく、欧州移籍を経て、内田も古巣に帰ってきた。そんな自分と重ね合わせて小笠原のような活躍を見せたいと思うが、「なかなか難しい」と、正直な気持ちを包み隠さずに吐露する。
 
 内田自身、今後のキャリアについて「太く長く」を目指している。そのお手本となるのが小笠原だが、「凄い38歳。ちょっと信じられない。しかも、優勝を争うチームにいる。ソガさん(曽ケ端準)もそうだけど」と、大先輩たちに羨望の眼差しを向ける。
 
「プレーで見せていくというか、後ろ姿で、こうやって勝っていくんだよ、チームを作っていくんだよ、と。それがすべてじゃないかな」
 
 鹿島でいくつものタイトルをもたらしてきた小笠原。その背中を見てきた内田には、"伝統の継承者"としても大きな期待が寄せられている。本人は「僕にはできない」と話すが、クラブを愛する気持ちとドイツでの豊富な経験をもって、小笠原に負けずとも劣らない存在感と影響力で、チームを勝利へと導いてくれるはずだ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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