コウチーニョの出世で「見る目なし」と批判も…伊紙が選ぶインテルの“放出失敗ベスト11”

2018年01月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

ピルロは在籍期間のほとんどをレンタル先で。

コウチーニョ(左)の出世で注目されたインテルの失敗の歴史。(右から)ベルカンプ、ピルロ、カンナバーロなど退団後に飛躍を遂げた選手は少なくない。(C)Getty Images

 歴代2位の移籍金で、フィリッペ・コウチーニョがリバプールからバルセロナに移籍したことに、落胆するインテル・ミラノのサポーターは多かっただろう。

 インテルは2010年夏、ブラジルのヴァスコ・ダ・ガマから当時18歳のコウチーニョを獲得。その将来性に期待していたが首脳陣が思っていたようには花開かず、わずか1年半で見切りをつけ、エスパニョールへ半年間のレンタルに出す。復帰後も半年はチームに置いたものの、2013年1月、リバプールに完全移籍で放出した。

 あれから5年、コウチーニョはバルサとレアル・マドリーが争奪戦を繰り広げるほどの選手に成長し、今冬のバルサへの移籍では1億6000万ユーロ(約208億円)もの移籍金を生み出したことで、インテルは一部の国外メディアから「選手の才能を見抜けないクラブ」と揶揄されている。

 振り返れば、たしかにインテルを去った選手が、のちに他のクラブで大成した例は少なくない。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は現地時間1月9日、そんな「インテルの放出失敗"ベスト11"」を紹介している。

 真っ先に名前が挙がるのは、元オランダ代表のデニス・ベルカンプ、元ブラジル代表のロベルト・カルロス、そして元イタリア代表のアンドレア・ピルロの3人だろう。

 1993年にアヤックス・アムステルダムから加入したベルカンプは、1年目こそUEFAカップ優勝に貢献したものの、2年目はベンチを温める機会が増え、わずか2シーズンで退団。そしてアーセナルに新天地を求めたアタッカーは、アーセン・ヴェンゲル監督の下でクラブのレジェンドと呼ばれるまでになった。

 左ウイングでの起用がヒットしなかったR・カルロスは、わずか1シーズンで退団。移籍先のレアル・マドリーで世界的な左サイドバックに飛躍を遂げたのは周知の通りだ。

 サッカーの歴史に名を残した司令塔のピルロも、インテルではトップ下で輝けず、3年の在籍期間のほとんどをレッジーナやブレッシャなどのレンタル先で過ごした。その後のミランやユベントス、イタリア代表での活躍は説明不要だろう。

 他にもやはりインテルからミランへの移籍で名を挙げた元オランダ代表のクラレンス・セードルフや、インテルを1年で退団しながら、移籍先のドルトムントでチャンピオンズ・リーグ制覇を経験し、バロンドールまで受賞した元ドイツ代表のマティアス・ザマーもピックアップされている。

『La Gazzetta dello Sport』紙が選出したイレブンは以下の通りだ(システムは4-2-3-1)。

<GK>
セバスティアン・フレイ

<DF>
ミカエル・シルベストレ
ファビオ・カンナバーロ
マティアス・ザマー
ロベルト・カルロス

<セントラルMF>
アンドレア・ピルロ
クラレンス・セードルフ

<攻撃的MF>
ロビー・キーン
デニス・ベルカンプ
フィリッペ・コウチーニョ

<FW>
ヌワンコ・カヌー
 
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