【選手権】大会No1ストライカー安藤瑞季が「負けたくない」と対抗心を燃やすライバルの存在

2018年01月02日 高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)

「あの形は狙い通りでした」

狙い澄ましたミドルシュートをネットに突き刺し、値千金の先制点をもたらした安藤瑞季。得点以外でも確度の高いポストワークでチームの勝利に貢献した。写真:田中研二

[高校サッカー選手権2回戦]長崎総科大附 2-1 高川学園/1月2日/オリプリ
 
「大会ナンバーワンのストライカー」
 
 そう呼ばれる所以を見せつけたのが、0-0で迎えた前半32分だった。敵陣のペナルティエリア手前でパスを受けた長崎総科大附の安藤瑞季(3年)が右足を一閃。弾丸のようなミドルシュートはGKの手前でワンバンドしてゴール右隅に突き刺さった。
 
 立ち上がりは押され気味だった長崎総科大附は、セレッソ大阪入りが内定しているこのエースの一撃で勢いに乗り、3分後には岩本蓮太(3年)がロングスローのこぼれ球を押し込んで追加点をマーク。2点をリードした後半は高川学園の猛攻に苦しめられたものの、反撃を1点に抑え込んで2回戦突破を決めた。
 
 最大の殊勲者は、やはり値千金の先制点を決めた安藤だろう。この試合では決定機に恵まれなかったものの、きっちりとチャンスをものにしてみせた。
 
「厳しくマークされるのは分かっていたので、遠い距離からでも(ゴールを)狙おうっていうのはずっと考えていました。あの形は狙い通りでした」
 
 そう振り返る安藤にとって、3回戦は特別な舞台になるはずだ。対戦相手は、U-18日本代表のチームメイトで、ヴィッセル神戸入りが内定している郷家友太擁する青森山田。本人は対抗心を隠そうとしない。
 
「友太とは、代表で一緒に活動したなかで生まれた絆がある。だからこそ、負けたくない。その思いは強いですね」
 
 ライバルとの直接対決を制し、チームを史上初となるベスト8に導けるか。安藤のパフォーマンスから目が離せない。
 
取材・文●高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
 
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