【天皇杯】「やってやるという気持ちも、一瞬で打ち砕かれた」力不足を痛感した遠藤渓太は現実にどう向き合うか

2018年01月02日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「悪い流れになると、それを変えられない」

タイトルを賭けた大一番で活躍できなかった遠藤。「一生、自分の心に残ると思う」と悔しさを滲ませた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト編集部)

[天皇杯決勝]C大阪2(1EX0)1横浜/1月1日/埼玉スタジアム2002
 
 期待に応えられなかった事実は、本人が一番理解している。それは遠藤渓太自身のこんな言葉からも容易に推察できる。
 
「シーズンの後半から良い感じの流れで来れていたし、やってやるという気持ちだったけど……それが一瞬で打ち砕かれました」
 
 前半の終了間際、山中亮輔の負傷交代で急遽、出番が回ってきた。「あの時間帯で出るとは思っていなかった」が、左サイドハーフで遠藤は途中出場する。
 
 だが、試合にうまく入り切れなかった。攻撃でも守備でも小さなミスが目立ち、「流れを止めてしまった」。56分には、右サイドからのクロスをボレーで合わせる決定的なゴールチャンスが訪れるが、「落ち着いて打てれば良かった」と反省するように、ミートできずにシュートはバーの上を超えた。
 
 延長戦を含めれば、70分以上のプレータイムがあった。それでも、輝きを放つ瞬間はなかった。
 
「これまで、残り10分とかで結果を残してきましたけど、先発とか時間が多いなかで、自分はなかなかできなかった。その課題を、結局は最後の最後まで詰められなかった」
 
 タイトルを賭けた大きな舞台で、改めて自分の力不足を痛感させられた格好だ。「悪い流れになると、それを変えられない」。20歳のアタッカーは悔しそうに言葉を絞り出した。
 
 不完全燃焼のまま2017年シーズンを終えたが、次の戦いは目前に迫っている。短いオフを経て、U-21代表の一員として、今月中国で開催されるU-23アジア選手権に参戦する。
 
「オフでこの敗戦をしっかりと整理して、切り替えてやるしかない。そこで監督の目に留まるようなプレーを見せたい」
 
 代表で確かな手応えを掴み、クラブでの新シーズンを迎えたい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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