19歳FWがダービー決勝点に大興奮!ガットゥーゾ監督は「これで問題解決と考えたらクレイジー」

2017年12月28日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官は「これを機に流れを変えることが大切」と強調。

途中出場のクトローネ(63)のゴールで、ミランがコッパ・イタリア準決勝進出を決めた。ガットゥーゾ監督も喜びを爆発させている。(C)Getty Images

 指揮官が「ワールドカップ決勝のようなもの」と評した重要な一戦で、宿敵相手に劇的な決勝点を挙げたとあれば、ユース出身の19歳が感激するのも当然だ。

 現地時間12月27日に行なわれたコッパ・イタリア準々決勝、ミラン対インテルのミラノダービーで、後半途中から出場したミランのパトリック・クトローネは、延長の104分に決勝点をマークした。

 イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』によれば、クトローネは試合後、「夢みたいだよ!昨日まで僕はユースにいたのに、ミラノダービーに出場して、サン・シーロでこうやって勝利とゴールを祝うことができるなんて。まだ信じられないよ!」と興奮気味に語っていたという。

「チームの士気を上げるためにも必要な勝利だった。それに、なにせダービーだからね。普通の試合とは言えない。いまはこの勝利を喜び、フィオレンティーナ戦(12月30日のセリエA19節)については明日から考えるよ」

 さらにクトローネは、「僕はミランを愛しており、ここに残りたいと思っている。なんとしてでもゴールを決めて勝ちたいという思いでピッチに立った。今回のゴールは家族に捧げたい」と喜びを露にした。

 もちろん、試合前日に「勝てばシーズンの流れを変えられるかもしれない一戦」と口にしていたジェンナーロ・ガットゥーゾ監督も、素直にこの勝利を喜んでいる。

 そのうえで指揮官は、「これで問題がすべて解決されたと考えるのはクレイジーだ」と、慎重な姿勢を貫きつつ、これを機に流れを変えることがなによりも大切であると強調した。

「困難があることはわかっていたが、意欲を持って懸命に仕事をすれば、我々はやれるはずだ。この白星で問題が解決するわけではないが、自信にはつながる。これでより落ち着いて仕事ができるようになるはずだ。まだ苦しむことはたくさんあるだろう。だが、我々は選手たちがなにかを示せるようにと願っている」

 ライバルとのダービーを制した勢いを駆って、30日のフィオレンティーナ戦にも勝つことができれば、数か月に渡って苦しんできたミランも良い形で1年を締めくくることができる。ガットゥーゾ体制の誕生から約1か月。ミランは上昇気流に乗って2018年を迎えることができるだろうか。
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