ドイツ代表FWゴメスがシュツットガルトに念願の復帰! 浅野にとっては厳しくもあり、楽しみもあり…

2017年12月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

「この状況はとてもチャレンジングだ」

最下位ケルンにリーグ初勝利を献上するなど不調のヴォルフスブルク。そのなかでゴメスも12試合出場で1得点に止まったが、愛する古巣を降格争いから抜け出させる切り札となれるか。 (C) Getty Images

 12月22日、ドイツ・ブンデスリーガのシュツットガルトは、ヴォルフスブルクのドイツ代表FW、マリオ・ゴメスを獲得したことを、公式ツイッター等で発表した。契約期間は2020年までという。
 
 
 クラブはツイッターで「ブンデスリーガで155ゴール、ドイツ代表で31ゴールを決め、常に心のなかに白と赤(シュツットガルトのカラー)があったマリオ・ゴメスが帰って来る! このストライカーがチームを変えてくるだろう」と、歓迎と期待の言葉を綴っている。
 
 現在32歳のゴメスは、シュツットガルトのユース育ちで、2003年にプロデビューを果たすと、バイエルンに移籍する09年までこのクラブでプレーし、121試合63得点の成績を残した。06-07シーズンには15年ぶりのリーガ優勝に貢献し、シュツットガルトにとっては特別な存在となった。
 
 その後、バイエルン、フィオレンティーナを経て、15-16シーズンにはレンタル先のベジクタシュで26ゴールを挙げてリーグ優勝に貢献し、長く招集されなかったドイツ代表にも復帰。そして、トルコの政情不安を理由に昨シーズンよりヴォルフスブルクでプレーしていた。
 
 8年ぶりとなる古巣復帰についてゴメスは「全ての始まりとなったクラブに復帰できて、とても嬉しい。最近は、シュツットガルトに戻りたいという気持ちが、日増しに強くなっていた。とても楽しみだし、待ち切れない」とクラブ愛を強調しながら、喜びを表現している。
 
 現役ドイツ代表のゴメスは今年9月のロシア・ワールドカップ予選、シュツットガルトで行なわれたノルウェー戦でチームの6点目のゴールを決めており、その時に「ここでプレーすることは自分にとって特別」と語っていたが、同じ言葉を今回も繰り返している。
 
「期待はひしひしと感じている。この状況はとてもチャレンジングだ」とやる気十分のゴメスに対し、ハネス・ヴォルフ監督は「マリオと契約できてとても嬉しい。早急に適応できるよう準備したい。彼とともに、素晴らしいリーグ後半戦を送れると確信している。とても楽しみだ」と語った。
 
 さてシュツットガルトといえば、FWのひとりに浅野拓磨がいる。サイドアタッカーを主戦場としながら、最近はCFとしても起用されてきた彼の起用は、ゴメスの加入でどう変わるだろうか。
 
 先日、CFのジモン・テロッデがケルンへ移籍することが発表され、このポジションはダニエル・ギンチェクがファーストチョイスとなったと思われたが、その矢先の大物加入で、今後はよほどのことがなければ、このポジションはゴメスで固定されそうだ。
 
 浅野はサイドでの起用にほぼ限定されそうだが、このポジションには多くの逸材がひしめいており、これまで以上に定位置争いは厳しいものとなるだろう。
 
 ただ、ターゲットとして自らフィニッシュまで持ち込める他、周囲に良いボールを繋げることもできるゴメスと、スピーディーな浅野が融合して何が生まれるか、という楽しみや期待もある。
 
 現在、シュツットガルトは14位。勝点17は降格圏内のハンブルク(17位)と2しか離れていない。この危機を乗り切るため、「全ての力をリーグ戦に集中させて、後半戦で巻き返していきたい」と抱負を語ったゴメス。そして「自分にとってのゴールは、ロシアW杯に出場することだ」と付け加えている。
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