プレミアで再び「奇跡」の予感!? 戦力最低ランクの田舎クラブが躍進!

2017年12月13日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

典型的な「ブリティッシュスタイル」で。

プレミアリーグ17節のストーク戦、89分に途中出場のバーンズ(中央)が劇的な決勝弾を突き刺す。この勝利でバーンリーはついに暫定4位に浮上した。 (C)Getty Images

 プレミアリーグ昇格2年目のスモールクラブ、バーンリーの快進撃が止まらない。
 
  12月12日に行なわれた17節のストーク戦は、0-0で迎えた89分に途中出場のFWアシュリー・バーンズが決勝点を挙げ、劇的勝利。この結果、1試合未消化のアーセナル、トッテナム、リバプールを上回り、チャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位に浮上したのだ。
 
 有する戦力は、プレミアリーグ20クラブの最低ランクだろう。今夏は守備の大黒柱だったマイケル・キーンをエバートンに引き抜かれたにもかかわらず、代役を確保できずに競争力をさらに落とし、降格候補の最右翼に挙げる声も少なくなかった。
 
 そんな田舎のスモールクラブは、開幕戦で王者チェルシーから大金星を挙げると、以降もコンスタントに結果を残し、ストーク戦で9勝目をマーク。勝点を31に積み上げ、暫定とはいえ4位に浮上した事実はサプライズ以外の何物でもない。
 
 イングランド人指揮官のショーン・ダイチが志向するのは、球際で激しく、空中戦で力強い典型的な「ブリティッシュスタイル」。ハードワークをベースとした守備でボールを奪い、ロングキックでつなぐサッカーは、大味だがダイナミズムに溢れ、組織的な完成度も高い。
 
 資金力もタレント力も、明らかに見劣りする。それでもこれだけの躍進を果たせているのは、戦力レベルに見合った分相応のスタイルをチームに浸透させ、極限までブラッシュアップしてきた就任6年目のダイチ監督の手腕に拠るところが大きい。
 
 プレミアリーグで巻き起こっているバーンリー旋風は、いつまで続くのか。仮にCL出場権を獲得すれば、2シーズン前に優勝を果たしたレスターの偉業に次ぐ「奇跡」と言える。
 
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