【ブンデス日本人の現地評】寂しい15節…唯一先発の香川はアシストより逸機に注目集まる

2017年12月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「外しようのないチャンスを外した」…

倒されていたオーバメヤンが悪いのか、わざわざそこに蹴る香川が悪いのか…。瞬間的なプレーであり、意見の分かれるところだが、これにより勝点を失ったのは事実。そして監督解任に繋がっていった。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第15節、日本人選手の総出場時間は1部と2部を合わせて170分という、非常に寂しいものになった。

 唯一、先発フル出場を果たしたドルトムントの香川真司だが、チームは17位ブレーメンにホームで1-2と敗れ、公式戦9試合白星なしと泥沼を抜け出せず。この結果を受け、ドルトムントはペテル・ボシュ監督を解任し、ケルンを解任されたばかりのペーター・シュテーガーが新監督に就任することを発表した。
 
 香川自身はこの試合で同点ゴールをアシストしたものの、押し込むだけというシーンでゴール前に倒れていたオーバメヤンに当ててしまい、決定機を逃した。その影響か、『ビルト』紙はチーム最低タイとなる6点、『キッカー』誌も5点と、非常に厳しい採点が付いた。
 
 地元紙『西ドイツ新聞』も4点の厳しい採点とともに、以下のように決定機逸を指摘している。
 
「32分に簡単なボールロストで、相手にチャンスを与えた。それ以外では常にボールの受け手となっていたが、前半は決定的なチャンスを作れなかった」
 
「後半は惜しいミドルシュートを放ち、ヘディングで同点ゴールをアシストしたが、ゴール3メートル手前からライン上に座っていたオーバメヤンに当ててしまい、外しようのないチャンスを外した」
 
 ヴォルフスブルクをホームに迎えたハンブルク(試合は0-0)は、酒井高徳が10試合ぶりの先発落ちで第2節以来となる不出場となった一方で、伊藤達哉は3試合ぶりにスタメン入りし、60分までプレーした。
 
 しかし、そのパフォーマンスは低調なものに終わり、『ビルト』は4点、『キッカー』はチーム単独最低となる5点と、厳しい評価が並んだ。
 
 地元紙『ハンブルガー・モルゲンポスト』もチーム単独最低の4.5点を付け、「試合開始からプレーすることができたが、彼のターボはほとんど機能することがなかった。ポテンシャルは持っているが、いつでも発揮できるわけではない」と指摘している。
 
 別の地元紙である『ハンブルガー・アーベントブラット』は「人参(の鼻)を欠いた雪だるまのようだった。最も重要なものが足りなかった」と、こちらも厳しかった。
 
 途中出場を果たしたシュツットガルト(0-2でレバークーゼンに敗戦)の浅野拓磨と2部デュッセルドルフ(0-2でニュルンベルクに敗戦)の宇佐美貴史は、ともに出場時間が短く、採点は付かなかった。

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