ベッカム、あの“スパイク事件”の真相を語る! 「ファーガソンのキック力を思い知らされた…」

2017年12月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官の怒りの矛先は貴公子へと向かった…。

試合翌日の練習にはあえて額を出したヘアースタイルで登場し、メディアに対して事件があったことを晒したベッカム。 (C) REUTERS/AFLO

 かつて世間を大いに賑わせた師弟関係の崩壊から14年。デイビット・ベッカムとアレックス・ファーガソンはすでに和解し、互いをリスペクトしあっている。
 
 それでも、あの"スパイク事件"は、いまだ英国内で根深く記憶されている。そのため当事者たちが口を開けば、大きく取り上げられるのだ。現地時間12月2日、チャリティーイベントに参加したベッカムが事件の真相について明かすと、英紙『Daily Mirror』など複数紙がさっそく記事にしている。
 
 物議を醸す事件が起きたのは、2003年2月15日に実施されたリーグカップ3回戦のアーセナル戦後だ。その試合でマンチェスター・ユナイテッドは、前半にシルバン・ヴィルトールにハットトリックを決められ、後半にもヌワンコ・カヌーに得点を許し、0-4で敗れた。
 
 ライバルに屈辱の大敗を喫したことで、当時の監督、ファーガソンは激高。「僕は試合で間違いを犯していたから」とベッカムが振り返るように、指揮官の怒りの矛先は、低調なパフォーマンスに終始した貴公子へと向けられた。
 
 そして、ファーガソンが我を忘れて蹴り上げたスパイクが、あろうことかベッカムの左目の上を直撃。これによって両者の関係性は一気に崩壊し、同年夏にイングランド代表MFは、レアル・マドリーへと移籍したのだ。
 
 イベントでマンチェスター・U時代のことを問われたベッカムは、「(在籍した)13年間の中では、多少はゴタゴタすることもあった」と話し始めた。
 
「チャンピオンズ・リーグの試合がある夜、監督はいつもピッチに出て、PKやFKを蹴っては、選手たちに向け、自分がどれだけ巧いかを示してきた。そして、そのキック力の凄さを本当に思い知らされたのが、あの2003年のアーセナル戦後だったんだ」
 
 冗談交じりに当時の様子を振り返ったベッカムの回想は、なおも続く。
 
「試合後のロッカールームで監督は僕に近づいてきて、少し話した後に、床に散らばっていたものを蹴った。それでスパイクが僕の目の上に当たったんだ。その時に監督のキックがどれだけ正確かを思い知らされたよ」
 
 笑いながら因縁深い出来事を振り返ったベッカム。イベントでは、同じく参加していたファーガソンと談笑する場面も見られたが、その様子を見る限り、両者の間でこの事件は、すでに思い出話の一つとなっているようだ。
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