家長昭博が強調したタイトル獲得の要因「悔しい思いもしたし、負けた試合はずっしり来たが…」

2017年12月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「そこでチームとして立ち上がることができたから、最後に鹿島にプレッシャーを与えられた」

攻撃の起点として奮闘した家長。移籍1年目でタイトルを獲得した。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ34節]川崎5-0大宮/12月2日/等々力
 
 この男抜きでは、川崎の初タイトル獲得はなかったかもしれない。優勝を決めた最終節の大宮戦で2アシスト。家長昭博は大一番でも大きな存在感を放ち、チームを5-0の勝利に導いた。
 
「本当にこれ(優勝)を目指してシーズンをスタートしましたし、悔しい思いもしましたが、誰ひとり諦めずに最後まで戦った結果が、このタイトルだと思います」
 
 家長がそう語るとおり、今季の川崎は「悔しい思い」をしてきた。ACL準々決勝は浦和に、天皇杯準々決勝では柏に敗れ、ルヴァンカップ決勝でもC大阪に敗戦。タイトル獲得を目指したカップ戦をことごとく落とした。
 
 なかでも、きつかったのが、0-2で敗れたルヴァンカップ決勝だろう。開始早々の失点が重くのしかかり、最後までペースを握れないまま終了間際にトドメの2点目を奪われた。満足なパフォーマンスを発揮できなかったうえに、C大阪の初タイトル獲得を見せつけられたのだ。
 
 しかし、そこで心が折れなかったことが今回のJ1制覇につながった。家長は繰り返し強調する。
 
「負け数は少ないけど、負けた試合はずっしり来た。でも、そこでチームとして立ち上がることができたから、最後に鹿島にプレッシャーを与えられた。粘り強くやれたことが最後につながった」
 
 ルヴァンカップ決勝後はリーグ戦で2連勝。そして迎えた最終節で鹿島を差し切る勝負強さを見せた。その中心の一角に、この男がいたのは紛れもない事実だ。

 リーグ2位が3回、ルヴァン杯(ナビスコ杯含む)の準優勝が4回、天皇杯準優勝が1回と過去8度も2位に泣いてきた"シルバーコレクター"は、もういない。タイトルを手にして新たな歴史を刻み始めたチームの軸として、家長はますます存在感を増していくことだろう。

【川崎 5-0 大宮 PHOTO】小林のキャリア初ハットトリックなど大量5得点で川崎が悲願の初優勝!!!


 
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