【鹿島】ミックスゾーンで堪え切れなかった涙……遠藤康が絞り出した「勝ちたかった」

2017年12月02日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

川崎への祝福の言葉を口にした直後――。

腕章を託されて磐田戦に先発した遠藤。76分に途中交代してからは、ベンチでチームの戦いぶりを見守った。写真:徳原隆元

[Jリーグ34節]磐田0-0鹿島/12月2日/ヤマハ
 
 初のリーグタイトルを勝ち取った川崎を「おめでとうと言いたい」と祝福し、「最後、ああやってずっと勝てるのがフロンターレの強さでもある」と続けた後だった。
 
「僕たちはどうしても……、勝ちたかった」
 
 言い切らないうちに涙があふれた。"勝ちたかった"の声が震える。
 
 前節の柏戦に続き、この磐田戦も遠藤康が腕章を巻いたが、「(勝負強さを)出せなかったのは自分の力不足」と、チームを勝たせられなかった責任を痛感している。
 
 優勝へのプレッシャーも感じていたという。ただそれは"常勝軍団"の宿命でもあり、遠藤自身も十分に承知している。
 
「プレッシャーの中でいかに良いプレーができるか、勝利をみんなに届けられるか。鹿島アントラーズにいたら、それは常に背負ってやっているものなので」。だからこそ、「勝てなかったのは本当に悔しい」と唇を噛んだ。
 
 気持ちの整理がまだついていないだろうが、それでも遠藤は気丈に前を向いた。
 
「この悔しさを、来年に向けて、良い方向で、みんなでまた……次は勝ちたいです」
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【磐田 0-0 鹿島 PHOTO】磐田の牙城を崩せなかった鹿島。最終節で2位に転落
 
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