モナコにも勝利して首位独走のパリSGに敵はいない? 「追っては遠くにいる」「緊張感を殺し、タイトルへ前進」

2017年11月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

フランス・メディアの指摘にエメリ監督は?

この日はPKを落ち着いて沈めてヒーローとなったネイマール。彼を中心とした攻撃陣を止められるチームは、もはや国内に存在しないのかもしれない。 (C) REUTERS/AFLO

 その怒涛の勢いは昨シーズンの覇者でも止めることはできなかった。現地時間11月26日、リーグ・アン14節が行なわれ、パリ・サンジェルマンはモナコに2-1で勝利を収めた。
 
 昨シーズンのリーグ・アン王者モナコの本拠地に乗り込んだ首位のパリSGは、この日も堂々たるプレーを披露する。序盤から主導権を握ると、19分に得点王争いでも首位に立つエディンソン・カバーニのシーズン16点目で先制に成功した。
 
 その後もカバーニ、ネイマール、キリアン・エムバペの強力3トップを軸に試合を優勢に進めたパリSGは、52分にネイマールが、自身が倒されて得たPKを自ら沈めて追加点を奪取した。
 
 81分にFKをジョアン・モウチーニョに決められて1点差に詰め寄られたものの、パリSGは逃げ切って、勝点3を獲得。2位リヨンとの勝点差9を保った。
 
 昨シーズンの覇者を相手にも力強いパフォーマンスを見せつけて、独走態勢を維持したパリSG。試合後、選手たちには自信ありげなコメントが目立った。
 
 中盤で舵取り役を担ったイタリア代表MFのマルコ・ヴェッラッティは、「自分たちで試合を難しくしてしまった」と反省点を口にしながらも、「最終的には勝ったことが重要だ。モナコは良いチームだったし、この結果は僕らに自信を与え、成長させてくれるだろう」とコメントしている。
 
 パリSGの快走っぷりをフランスのメディアはどう捉えているのか? マッチレポートを掲載した老舗紙『L'Équipe』は、「2位との勝点差は広がった。彼らはもはやリーグ・アンのことを心配する必要性はないのかもしれない。いまや、パリSGの追っては遠くにいる」と、モナコ撃破を総括している。
 
 さらにフランス・メディア『LCI』も、「カバーニとネイマールら役者の活躍でパリSGが快走」と見出しを打ち、「モナコを撃破し、リーグ・アンでの優位性を見せつけたパリSGは、国内での戦いにおける緊張感を殺し、タイトル獲得へ早くも前進した」と、こちらもパリSGのリーグ・アン制覇が、もはやその手中にあるかのように報じている。
 
 そして、地元紙『Le Parisien』は、「我々は知っていた。モナコを相手に成功すれば、リーグ・アンのタイトルに近づくことを。そして、カバーニとネイマールが勝利をもたらしてくれた」と、パリSGが国内戦において優位な位置に立っていることを誇示している。
 
 試合後、そうしたメディアに釘を刺したのは、指揮官のウナイ・エメリだ。
 
 記者から余裕があるのではないかと問われたスペイン人指揮官は、「チャンピオンに勝利した。それは良いことだが、まだ改善しなければいけないことがある。ライバルがいない? いや違う。モナコは素晴らしいチームだし、リヨンやマルセイユだってかなり良い」と気を引き締めている。
 
 はたして、リーグ・アンの戦線は、多くのフランス・メディアが報じたように、このままパリSGが独走し続けるのだろうか。
 
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